ディンプルキーに不具合が起こっていて困っていませんか?
近年防犯性が高い鍵として人気が高まり、一般家庭でも普及率が上がってきているディンプルキー。
ただ、鍵穴の構造が複雑化したことによって、『よく不具合が起こる』と感じる方も少なくないようです。
ディンプルキーの故障を防ぐためには日々のメンテナンスや、使用方法に気を付けることが大切です。
そこで今回は、ディンプルキーを長持ちさせるコツや修理方法をご紹介したいと思います。
ディンプルキーは壊れやすい?
近年、ギザギザした形状の刻みキーよりも防犯性が高い鍵として、人気が高まっているディンプルキー。
鍵の表面・側面に複数のくぼみが開いているのが特徴で、ピンが複雑に配列されていることから、ピッキングによる解錠がほとんど不可能といわれています。
また、鍵の複製には専用の機械が必要となるため、勝手に合鍵を作られて侵入されるといったリスクも軽減することができます。
このようにメリットが多いディンプルキーですが、実は刻みキーに比べて少々不具合が起こりやすいというデメリットもあります。
ここではまず、ディンプルキーが壊れやすいといわれている理由についてご紹介します。
ディンプルキーが壊れやすいといわれる理由
ディンプルキーの鍵穴の内部には上下・左右・斜めなど、さまざまな方向から複雑にピンが配列されています。
また、鍵に開いているくぼみの深さもそれぞれ異なり、少しでもピンの高さがそろわないと解錠することができません。
この複雑な構造こそが防犯性を高めている理由でもありますが、同じく故障しやすさにもつながっています。
くぼみに汚れがたまっていたり、摩耗によって変形していると、ピンが揃わず不具合が起こる原因となるので注意が必要です。
次の見出しでは、ディンプルキーで起こりやすい不具合についてご紹介したいと思います。
ディンプルキーで起こりやすい不具合
ディンプルキーでは、下記のような不具合が起こりやすくなっています。
無理に扱うと完全に壊れてしまうこともありますので、少しでも違和感を感じた場合は修理を行うことがおすすめです。
- 【ディンプルキーのよくある不具合】
- ・ディンプルキーが抜き差ししにくい
- ・ディンプルキーが回しにくい
ディンプルキーが抜き差ししにくい
ディンプルキーがスムーズに抜き差しできないトラブルは、故障の初期症状として起こりやすい不具合です。
鍵穴の内部に汚れが溜まっていたり、差し込む鍵の汚れや摩耗が起こると、かみ合わせが悪くなって抜き差ししにくくなることがあります。
汚れが原因となっているときは、簡単なメンテナンスを行うだけでも改善できる可能性が高いですが、鍵穴や鍵が故障している場合は交換が必要です。
まずは、こちらの『ディンプルキーのメンテナンスを行う』を参考に、掃除や注油を行ってみてはいかがでしょうか。
ディンプルキーが回しにくい
ディンプルキーが回しにくくなるトラブルは、鍵や鍵穴に原因がある場合と、鍵以外に原因がある場合の2パターンが考えられます。
鍵穴・鍵 | 鍵以外 |
---|---|
・鍵穴/鍵の汚れ ・潤滑剤不足 ・鍵穴/鍵の傷、摩耗 ・鍵が間違っている ・鍵本体の故障 |
・ストライクの位置がズレている ・扉の建付け不良 |
鍵穴の汚れや潤滑剤不足が原因となっている場合は、こちらの『ディンプルキーのメンテナンスを行う』でご紹介している対処法で解決できる場合が多いです。
まずはメンテナンスを行ってみて、それでも解決できないときは故障や鍵以外の場所に原因がある可能性が考えられます。
デッドボルトが収納される、戸枠の『ストライク』の位置がズレると、デッドボルトが引っかかって鍵が回らなくなります。
ストライクの位置ずれが原因となっているときは、位置調整を行うことで改善できますので、自分で修理を行うこともおすすめです。
ストライクの調整方法
戸枠に設置されているストライクのネジが緩んでいる、位置がズレているときは位置調整をしましょう。
プラスドライバーがあれば簡単に調整できますので、下記の手順を参考に行ってみてください。
- 【ストライクの調整方法】
- 1.ストライクを固定している上下のネジを、少し緩める。
- ※ネジをすべて外すと、裏板が落ちて固定できなくなるので注意する。
- 2.ストライクを上下に動かして、位置を調整する。
- 3.位置が決まったらネジを仮止めして、動作確認を行う。
- 4.問題なく鍵が回ったら、ネジを本締めして完了。
ディンプルキーに不具合があるときのNG対処法
ディンプルキーに不具合が起こっているときに、間違った対処法を行うとさらに症状が悪化する恐れがあります。
ここでは、不具合があるときのNG対処法をご紹介するので、修理を行う前にチェックしておきましょう。
- 【NG対処法】
- ・鍵を無理やり回す
- ・鍵穴を針金で掻きまわす
- ・鍵穴に油をさす
鍵を無理やり回す
鍵が引っかかって回しにくいとき、無理に回そうとすると鍵が変形・故障する原因となります。
刻みキーに比べると丈夫な造りになっていますが、負荷がかかり過ぎてしまうと折れる可能性もありますので、無理に操作を行うことはやめましょう。
また、鍵穴が故障してしまった場合は交換が必要となり、修理よりも高い費用が発生してしまいます。
なるべく修理費用を抑えるためにも、無理に操作を行うことはやめましょう。
鍵穴を針金で掻きまわす
鍵穴の内部にゴミがつまっていて奥まで差し込むことができないとき、針金などを使ってごみを無理に取り出そうとするのは危険です。
鍵は精密機器のため、少しでも傷が付いたり摩耗するだけで開かなくなってしまう原因になります。
針金などをさしこんで掻きまわすと、鍵穴が故障し、交換が必要となる場合もありますので注意しましょう。
ゴミが入っていそうな場合は、こちらの『ディンプルキーのメンテナンスを行う』を参考に、鍵穴の掃除を行ってみてください。
鍵穴に油をさす
鍵に不具合があるときに『一旦油をさしてみよう』と考える方も、意外と多くいらっしゃります。
ただ、鍵穴に食用油やオイル系の潤滑剤を使用すると、内部に溜まったゴミとくっついて、さらに症状を悪化させてしまうので注意が必要です。
鍵穴に使用できるのは、『鍵穴専用』や『速乾タイプ』と記載されている製品です。
中には専用の潤滑剤を販売しているメーカーもありますので、迷ってしまったときはメーカーが販売する潤滑剤を選ぶといいでしょう。
ディンプルキーに不具合が起こっているときの対処法
ディンプルキーに不具合が起こっているとき、原因によっては自分で修理できる場合があります。
ここでは、ディンプルキーに不具合が起こっているときの対処法についてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
- 【不具合が起こっているときの対処法】
- ・ディンプルキーのメンテナンスを行う
- ・スペアキーで操作を行う
- ・鍵屋に修理を依頼する
ディンプルキーのメンテナンスを行う
ディンプルキーに不具合が起こっているときは、まず鍵穴・鍵のメンテナンスを行うことがおすすめです。
経度の不具合であれば、メンテナンスで症状を改善することができるので、下記の手順を参考に行ってみてください。
- 【ディンプルキーのメンテナンス方法】
- 1.鍵穴に掃除機のノズルをくっつけて、中に溜まったゴミを吸い出す。
- 掃除機が届かないときは、エアダスターでゴミを飛ばすのも可。
- 2.差し込む鍵の汚れを、きれいな布でふき取る。取れない場合は、歯ブラシで掻き出す。
- 3.鍵穴専用の潤滑剤を『シュッ』とひと吹きし、鍵を抜き差ししてなじませる。
鍵穴が濡れているときは
鍵穴専用や速乾タイプと記載のある潤滑剤であっても、鍵穴の内部が濡れているときは不具合が起こる可能性があります。
鍵穴に使用できる潤滑剤は粉末状になっていて、水分と混ざると油を使用したときのように、固まって動作不良が発生してしまいます。
雨の日や湿度の高い日は使用を避け、カラッと晴れた鍵穴が乾いている日にメンテナンスを行うことがおすすめです。
スペアキーで操作を行う
差し込む鍵が変形・摩耗している場合は、スペアキーを使うことで鍵の開け閉めを行うことができます。
刻みキーに比べると丈夫ではありますが、踏んづけたり、乱暴に扱っていると傷がついたり変形することがあります。
一度劣化してしまった鍵は元の状態に戻すことができないため、スペアキーなど別の鍵を使って解錠しましょう。
万が一スペアキーを使っても不具合が起こる場合は、鍵穴に不具合が起こっている可能性が高いため、鍵穴のメンテナンスもしくは交換を検討してみてください。
あらかじめ鍵を数本保管しておく
鍵は毎日使ったり持ち歩くため、どうしても劣化しやすくなります。
突然トラブルが起こったときにすぐに対処できるように、スペアキーを数本保管しておくと安心です。
スペアキーは鍵のメーカーから取り寄せる、ホームセンターなどに入っている鍵屋に依頼して作製を行うことができます。
ただ、ディンプルキーの作製には専用の機械が必要となり、鍵屋によっては所有していない可能性もあります。
あらかじめお近くの鍵屋に、ディンプルキーの作製が可能かどうかを電話などで確認しておくとスムーズです。
※生活救急車では、合鍵の作成に対応しておりません。
鍵屋に修理を依頼する
ここまでご紹介した対処法を試してみても症状が改善しないときは、鍵穴の奥に汚れがたまっていたり、そもそも故障している可能性が考えられます。
鍵穴の奥の汚れは、ドアに設置された状態では取り除くことが難しいため、一度外して分解する必要があります。
シリンダーの分解は元に戻せなくなってしまう可能性を踏まえて、鍵屋に依頼することがおすすめです。
自分で分解してバラバラになってしまった場合、鍵の交換が必要になる可能性もありますので注意しましょう。
ディンプルキーの修理・交換を鍵屋に依頼する場合
ディンプルキーに不具合が起こっている場合の修理・交換は、鍵屋にて行うことができます。
鍵屋に依頼した場合の費用については、使用する部品や行う作業内容によって異なるため、現地でのお見積りにてご案内しています。
生活救急車では、出張料・見積料・キャンセル料は無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
ディンプルキーの修理・交換料金表
生活救急車で、ディンプルキーのメンテナンス・交換を行う場合の基本料金表をご紹介します。
鍵屋への依頼を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
作業内容 | 作業料金(税込み) |
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空回り/固い/入りづらい 修理・調整 | 8,800円~ |
鍵 分解洗浄 | 22,000円~ |
鍵交換 シリンダー交換(開き戸) | 11,000円+部品代 |
鍵交換 玉座交換 | 11,000円+部品代 |
鍵交換 引き戸錠交換 | 16,500円+部品代 |
ディンプルキーに不具合が起こっているときは、不具合の程度によって行う作業内容や料金が異なります。
修理やメンテナンスで改善するような軽度のトラブルであれば、8,800円~22,000円程度の料金で行うことが可能です。
一方で鍵穴が故障している場合など、交換が必要となるときは、使用する部品代やドアの種類によって料金が変わってくるため、現地での見積もりを確認しましょう。
次の見出しでは、ディンプルキーの修理・交換を行った場合の施工事例をご紹介しているので、是非チェックしてみてください。
ディンプルキーの修理・交換施工事例
鍵屋にディンプルキーの修理・交換を依頼した場合、現場の状況によって行う作業や費用が異なるため、正確な料金に関しては現地でのお見積りにてご案内しております。
ただ、依頼する前に大体の料金でも知っておくと安心できると思うので、ここでは生活救急車で実際に対応した、ディンプルキーの修理・交換の事例をご紹介します。
回りづらくなった玄関シリンダーのクリーニング
玄関の子鍵を挿しても、回らないことがあるとのことでした。
経年劣化による症状が起こっていたため、分解・洗浄・注油を行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
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玄関シリンダークリーニング | 16,500円 |
合計 | 16,500円 |
玄関ドアの鍵修理
玄関の鍵が抜けにくいとのことで、お伺いしました。
GOALのV18シリンダーがついており、鍵穴内と錠前に引っかかりが見受けられたため、両方とも洗浄を行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
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玄関ドア鍵修理 軽作業 数量2 | 17,600円 |
合計 | 17,600円 |
玄関ドアのシリンダー洗浄
玄関ドアの2個あるうちの上の鍵に引っかかりがあり、回らないことがあるとのご相談をいただきました。
まだ交換して2年程度ということもあり、シリンダーと錠前を分解・洗浄・メンテナンスを行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
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シリンダー分解洗浄、注油 中作業 | 22,000円 |
合計 | 22,000円 |
玄関引き戸の鍵交換
玄関引違戸の鍵に不具合起こっているとのことで、ご依頼をいただきました。
鍵は閉まるものの、開けるときに固くて動かないとのことです。
軽く洗浄・注油を行うも変化がなかったため、MIWAのディンプルキーに交換を行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
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玄関引戸錠交換 | 16,500円 |
MIWA 部品代 | 24,200円 |
合計 | 40,700円 |
玄関ドアのシリンダー交換
玄関ドアの鍵の不具合で、ご依頼をいただきました。
MIWAのディンプルキータイプが上下同一で付いていて、鍵穴の周りにはグリスやCRCを振りかけたような様子がありました。
修理をご希望でしたが、寿命は過ぎているため、同タイプの鍵を使って交換を行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
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玄関ドアシリンダー交換 2か所 | 22,000円 |
MIWA 部品代 | 28,000円 |
合計 | 50,000円 |
ディンプルキーの修理・交換は生活救急車にお任せください!
ディンプルキーに不具合が起こっているとき、紹介した対処法を試しても改善しないときは、鍵屋にぜひご相談ください。
鍵屋では不具合の原因を特定し、適切な作業のご提案をさせていただきます。
生活救急車の場合、出張料・見積料・キャンセル料は無料となっております。
『まずは料金が知りたい』という場合でも、お気軽にお問い合わせください。