ディンプルキーの鍵交換費用の相場-部品代込みで総額いくらかかる？

ディンプルキーの鍵交換費用がわからなくて困っていませんか？

ごく一般的なギザギザした形状の鍵である『刻みキー』に比べて、防犯性が高い『ディンプルキー』は交換費用が高いイメージがあり、どのくらいの費用がかかるのか知りたい方もいらっしゃると思います。

ただ、ディンプルキーといっても製品によって防犯性の高さや機能性が異なり、グレードの低いタイプを選べば交換費用を抑えることも可能です。

そこで今回は、ディンプルキーの鍵交換費用の相場や総額費用についてご紹介したいと思います。

ディンプルキーの鍵交換費用の相場

ごく一般的なディンプルキーへの交換を鍵屋に依頼した場合の費用相場は、30,000～50,000円程度が目安となっています。

ただ、性能が高いディンプルキーを選んだとき、交換時に追加作業費が発生するとき、鍵が故障していて鍵穴以外の部品も交換になるときなど状況によっては費用が大きく変わってくることがあります。

ここではまず、ディンプルキーの交換費用相場を状況別にご紹介したいと思います。

ディンプルキーの鍵交換費用が相場よりも高くなる例

ディンプルキーといっても製品によって防犯性や機能性が異なり、グレードの高いものを選べば交換費用が相場より高額になります。

特に他者による合鍵の作成ができない『登録制シリンダー』や、防犯性が高いと認められた製品のみにつけられる『CPマーク』が付いたディンプルキーへの交換は40,000～60,000円が相場となっています。

空き巣に入られてしまったから、ストーカー対策として合鍵の作成が難しい鍵を取り付けたいなど、防犯強化目的で鍵交換を検討されている場合はこのくらいの費用を目安にしておくといいでしょう。

シリンダー交換と錠前交換では作業内容も部品も異なる

ディンプルキーへの交換は、『シリンダー（鍵穴のみ）』交換する方法と、『錠前ごと（鍵穴、錠ケース、ドアノブなど鍵全体）』交換する方法で費用が大きく変わってきます。

ごく一般的なディンプルキーに鍵穴のみ交換する場合の相場費用が30,000円～50,000円に対し、錠前ごと交換する場合は40,000～60,000円が相場費用となっています。

鍵を紛失したから防犯面を考慮して鍵を交換したい、鍵穴が故障しているといった場合は『鍵穴のみ』の交換で対応することができますが、状況によっては錠前ごと交換が必要になるケースもあります。

シリンダー交換ができず錠前交換になるパターン

ディンプルキーへ交換したいとき、基本的にはシリンダー（鍵穴のみ）を交換する方法が用いられる事がほとんどです。

ただ下記のような、シリンダーのみの交換ができない場合は交換費用が高くなることがあります。

鍵を回しても空回りして解錠できないときや、鍵が固い、重いといった症状が出ている場合は錠前の故障が疑われます。

このように鍵の故障による交換を検討しているとき、原因によっては錠前ごとの交換が必要となる場合があります。

また、既存の錠前と取り付けたいディンプルキーの規格が合わない場合も錠前交換が必要です。

ディンプルキーの種類と特徴をメーカー別に解説

ディンプルキーの性能はメーカーや製品によって異なります。

同じメーカーのシリンダーでも製品によって防犯性は変わってくるため、防犯性が高いものを取り付けたいと考えている場合は、下記のポイントをチェックすることがおすすめです。

理論違い数は鍵のパターン数のことで、数が多いほど防犯性が高くなります。一般的な刻みキーの理論違い数は約100万～1億前後、ディンプルキーは約100億～1,000兆が目安となっています。

耐ピッキング性能は5分未満、10分未満、10分以上と時間で表されていて、より防犯性を高めたい場合は10分以上耐えられるものを取り付けると安心です。

また、不正解錠の手口には無理やり破壊して解錠するものもあります。こういった破壊解錠に備えるには、耐鍵穴壊し性能が搭載された製品を選ぶことがおすすめです。

次の見出しからは、各メーカーの製品の防犯性についてご紹介しています。防犯性能の高い鍵を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。

MIWA（美和ロック）のディンプルキーの特徴・防犯性能

国内シェアの60％を誇るMIWAのディンプルキーはピッキングだけでなく、さまざまな不正解錠への耐性が高いのが魅力です。

MIWAのディンプルシリンダーは主にPR・LB・JNの3種類があり、それぞれの性能は下記の表をご覧ください。

【MIWAのディンプルキーの主な製品と防犯性能】

性能/鍵の種類	PRシリンダー	LBシリンダー	JNシリンダー
理論違い数	1,000億通り	261億通り	172億通り
耐ピッキング性能	10分以上
耐鍵穴壊し性能	G1～G3グレードあり

3種類の中でも最も防犯性が高いのがPRシリンダーで、鍵のパターン数は1,000億通りと膨大な組み合わせがあるうえに、すべてのタンブラーが同時にそろわないと回転しない複雑な形状の『アンチピッキングタンブラー』によってピッキングによる解錠はほとんど不可能です。

一方LBシリンダーは賃貸住戸の管理に合わせた使用のシリンダーです。入居者が変わった場合や鍵を紛失した場合でも、シリンダー交換をすることなく以前のキーを無効化できるので、交換費用の削減が可能です。

理論違い数も約261億通り、アンチピッキングタンブラーを搭載することでピッキングに対する防犯性も高いのが特徴です。

4方向から多数のピンタンブラーを備え、鍵違い数の数がやく172億通りのJNシリンダーは、どちらの面で差し込んでも開錠できるリバーシブルタイプのため防犯性だけでなく機能性も高いのが魅力です。

どの種類の鍵も耐鍵穴壊し性能は錠前によってG1～G3の3グレードから選ぶことができます。G1は5分未満、G2は10分未満、G3は10分以上の不正解錠に耐えることが可能です。

GOAL（ゴール）のディンプルキーの特徴・防犯性能

日本の老舗鍵メーカーであるGOALも、多数のディンプルキーを展開しています。

中でもGOAL独自開発のディンプルシリンダーであるV18は人気のシリーズで、さまざまな場所で使用されています。

GOALのディンプルシリンダーの主な製品や防犯性は、下記の表を参考にしてみてください。

【GOALのディンプルキーの主な製品と防犯性能】

性能/鍵の種類	GPシリンダー	V18シリンダー	GVシリンダー
理論違い数	120億通り	120億通り	1,000兆2,800億通り
耐ピッキング性能	10分以上
耐鍵穴壊し性能	5分未満	5分未満～10分以上	10分以上

GOALの製品の中でも最も防犯性が高いのがGVシリンダーです。最大24本のピンによって1,000兆2,800億通りの膨大な数の理論違い数で、ピッキングによる不正解錠はほとんど不可能とされています。

また超硬製のガードピンを搭載することで、ドリルによる不正解錠も防ぐことができます。

V18、GVのシリンダーに関しては『セキュリティIDカードシステム』によって、他者の不正なキーナンバーの読み取りによるキーの複製を制限することも可能です。

合鍵を作成したいときはその都度メーカーに依頼する必要があり、2週間程度の納期がかかるため、手間に感じる方は登録システムがついていないタイプを選ぶといいでしょう。

WEST（ウエスト）のディンプルキーの特徴・防犯性能

WESTは、独自のデザイン性と防犯性を兼ね備えた日本の鍵メーカーです。

他の鍵にはない3つの穴が開いたデザインが特徴的で、キーケースに複数の鍵を付けても重ならず鍵が使用しやすいという特徴があります。

WESTのシリンダーの製品や防犯性能については、下記の表をご覧ください。

【WESTのディンプルキーの主な製品と防犯性能】

性能/鍵の種類	941シリンダー	917シリンダー	916シリンダー
理論違い数	約25京6,289兆通り	約2,935億通り	–
耐ピッキング性能	10分以上
耐鍵穴壊し性能	–	5分未満

941ディンプルキーは5方向最大32本の高精度のピンを使用することで、理論違い数が25京6,289兆通りと他のメーカーに比べて圧倒的な多さが特徴です。

アンチピッキングピン、ドリリング防止ピンは3種類のディンプルキーすべてに搭載されていて、不正解錠への対策も充分に行うことができます。

WEST独自の大きさや深さの異なる円穴、長円穴を組み合わせることで複雑なディンプルホールとなっていて、複製が困難なため他者による不正な複製も防ぐことが可能です。

KABA（カバ）のディンプルキーの特徴・防犯性能

スイス発祥の鍵メーカーであるKABAは、リバーシブルディンプルシリンダーを世界で初めて開発した鍵のメーカーです。

KABA社のディンプルキーの主な製品と性能は、下記の表をご覧ください。

【KABAのディンプルキーの主な製品と防犯性能】

性能/鍵の種類	KABA Star Neo	KABA star plus	KABA ace
理論違い数	2兆2千億通り	2兆2千億通り	19億2千万通り
耐ピッキング性能	10分以上
耐鍵穴壊し性能	10分以上		5分未満

KABAのディンプルキーは、ピッキングや鍵穴壊しに対する防犯性能が高いシリンダーが多数展開されています。

特にKABA　Star　Neo、KABA star plusは、他者による不正な合鍵の作成を防ぐことができる『鍵登録システム』を導入することでよりセキュリティ対策を強化しています。

合鍵を作成したいときは登録者本人がメーカーに依頼する必要があるため手間がかかりますが、その分防犯性も高められるため人気のシリーズとなっています。

一方でKABAaceは、上記の2種類に比べて安価で手軽に防犯性を上げられることから、初めてディンプルキーへの交換を検討されている方にもおすすめです。

TOSTEM（トステム）のディンプルキーの特徴・防犯性能

大手のサッシメーカーであるTOSTEMの鍵は、主に戸建て住宅の玄関に取り付けられています。

TOSTEMの鍵は国内の大手メーカーが製造しているシリンダーを販売しているため、どのメーカーの製品を使用するかによって機能性が異なります。

TOSTEMのシリンダーの製品や防犯性能については、下記の表をご覧ください。

【TOSTEMのディンプルキーの主な製品と防犯性能】

性能/鍵の種類	MIWA　DN	GOAL　D9	ユーシンショウワ　マルティロック
理論違い数	1,000億通り	120億通り	–
耐ピッキング性能	–	10分以上	10分以上
耐鍵穴壊し性能	–	10分以上	5分以上

TOSTEMのシリンダーには主にMIWA、GOAL、KABA、ユーシンショウワなどが製造するシリンダーが導入されています。

大手鍵メーカーが独自に製造、販売する鍵に比べると鍵違い数などは少なめにはなりますが、耐ピッキング性能や耐鍵穴壊し性能は10分以上と防犯性の高い種類も多数展開されています。

中でもMIWAのDNシリンダーは合鍵の作成はメーカーに発注する必要があるため、他者による不正な合鍵作成を防ぐことが可能です。

ディンプルキー選びで迷ったときはMIWA・GOAL・WEST・KABAから選ぶのが安心

ディンプルキーへの交換を検討している場合は、大手メーカーであるMIWA・GOAL・WEST・KABAから選ぶことがおすすめです。

これらのメーカーは国内だけでなく世界でのシェア率も高く、防犯性が高いことで有名です。

鍵の所有者をメーカーで登録し、第三者による鍵の不正コピーを防げるタイプのシリンダーや、ピッキングや鍵穴壊しなどさまざまな不正解錠を防止する機能が搭載された鍵が多数展開されています。

中でも防犯性の高い建物部品と認められたものだけに付けることができる、『CPマーク』が付いているディンプルキーはよりセキュリティを高めることができます。

ディンプルキーの鍵交換を鍵屋に依頼する場合

ディンプルキーの鍵交換を鍵屋に依頼した場合、作業費11,000円+部品代で行うことができます。

どのような部品を取り付けるかによって総額費用は異なりますが、ディンプルキーへの交換の場合は一般グレードで3～5万円が目安となります。

防犯性の高いディンプルキーを選んだ場合、相場料金よりも高額になることもあるため鍵屋に依頼するときはまず見積もりを依頼するのがおすすめです。

ただ、依頼する前に大体の料金を知りたいという方もいらっしゃると思うので、ここではディンプルキーの鍵交換を鍵屋に依頼したときの費用についてご紹介したいと思います。

生活救急車のディンプルキー交換の料金事例（部品代込み総額）

ディンプルキーへの交換はどんな部品を取り付けるか、どんな作業を行うかによって費用が異なるため、正確な料金については現地でご案内しております。

防犯性の高いディンプルキーを選んだり、錠前ごとの交換が必要になる場合は相場料金よりも高くなることがあります。

ここでは、生活救急車で実際に対応したディンプルキーへの交換の料金事例をご紹介するので、業者に依頼する前の参考にしてみてください。

防犯強化のためディンプルキーに交換

実家の鍵が古く、キーの把握もできていないので不安、安心のために交換したいとのご相談をいただきました。

しばらく実家には帰っておらず、今後人の出入りも少なくなるので防犯性を上げたいとのことでした。

コストはできるだけ抑えたいとのご希望でしたので、玄関の鍵一か所を防犯性の高いディンプルキー（カバエース）に交換しました。

玄関ドアの錠前一式交換

鍵の開け閉めの際に不具合が出ているとのことで、ご相談をいただきました。

確認したところ、経年劣化により全体的に動作不良を起こしているようでした。

お選びいただいたディンプルキータイプの鍵を使用して、錠前一式交換を行いました。

不具合による玄関引き戸の鍵交換

玄関引き戸の鍵が施錠しづらいとのご依頼をいただきました。扉の建付け不良により、内外のパーツ位置がズレていた事が原因となっていました。

防犯性の良い錠前に交換したいというご要望もあったため、ディンプルキーの錠前に交換させていただきました。

引越しに伴う玄関の鍵交換

玄関ドアの鍵の交換をご検討されており、ご相談から承りました。お引越しにより、以前使用されていた鍵では不安とのことでした。

ご提案した鍵の中から非常にセキュリティの高い登録制の鍵をお選びいただき、交換を行いました。

経年劣化による玄関ドアの錠前交換

玄関の鍵が使用できなくなったとのご相談をいただきました。

経年劣化により錠前が物理的に破損し、内外どちらからも鍵が空回りして施錠できない状態でした。

ご相談の上、現状と同等レベルのディンプル仕様の鍵に交換いたしました。

ディンプルキーの鍵交換費用の相場まとめ

今回は、ディンプルキーの鍵交換費用の相場をご紹介いたしました。

ディンプルキーといってもメーカーや製品によって防犯性や機能性が異なるため、どの部品を選ぶかによって費用が異なります。

できるだけ交換費用を抑えたい場合はグレードの低めのディンプルキーを選ぶ、防犯対策を行いたい場合は耐鍵穴壊し性能が付いたタイプや鍵の理論違い数が多いものを選ぶことがおすすめです。

生活救急車でも、ディンプルキーへの交換作業を承っております。現地でのお見積もりから対応しておりますので、お困りの場合はお気軽にお問い合わせください。