ご家族などの徘徊防止として利用できるサムターンカバーをお探しではありませんか?
鍵を内側から開けられなくする『徘徊防止グッズ』にはさまざまな種類があり、サムターンカバーのような防犯グッズも徘徊対策として活用できる場合があります。
しかし、サムターンカバーは本来は徘徊対策に使うものではないため、徘徊防止用として使う場合は目的に合った選び方をすることが大切です。
そこで今回は、徘徊防止用のサムターンカバーの種類や選び方についてご紹介したいと思います。
徘徊防止でサムターンに対策する方法とは?メリットや注意点を紹介
被介護者の方を自宅で介護している場合、介護されている方の目が届かないタイミングで外に出て行ってしまう『徘徊』が心配という方も多いのではないでしょうか。
徘徊中に事故や事件に巻き込まれたり、連絡が取れずに行方が分からなくなってしまうリスクを回避・減少させるには、まず『なるべく被介護者の方をよく見守っておく』ことが大切です。
しかし、1日中・常に目を離さずに介護をすることは難しいため、被介護者の方を見ておけない間は玄関や勝手口などの『出入り口に鍵をかける』ことで対策する方法が使われる場合もあります。
徘徊防止用のサムターンカバーを使う場合は『一時的に・特定の場所だけ』
徘徊防止でサムターンカバーを使用する場合、『被介護者の方の自由を制限しすぎない』範囲で、適切な場所・時間にだけ対策を行うことを心がけるようにしましょう。
徘徊対策で出入口を開けられなくするときは、ほとんどの場合『就寝中・外出中など、どうしても見守りが難しいタイミングで一時的に鍵をかける』といった使い方をすることが多くなっています。
サムターンや鍵に『内側から開けられない』対策をすることで被介護者の方が知らないうちに徘徊したときのリスクを減らし、被介護者の方の身の安全を守るとともに、介護される方もある程度気持ちに余裕を持ちやすくなることが期待できます。
サムターンカバーなら鍵やサムターンを交換せずに徘徊対策ができる
サムターンカバーの基本的な設置方法は『サムターンの周りに取り付けるだけ』です。
取り付け方も粘着テープで貼るだけ、ドアノブに固定するだけなど特別な工具もなく簡単にできるものが多く、DIYが苦手な方でも取り入れやすいという利点があります。
鍵やサムターンを交換するより手軽に対策ができるため、『すぐに徘徊対策をしたい』『なるべく手間をかけずに使える徘徊防止グッズを探している』などの場合はサムターンカバーでの対策方法がおすすめできます。
サムターンカバーをつけると徘徊防止に加えて防犯効果も上がる
サムターンカバーは、本来は空き巣などの侵入盗を対策するための防犯グッズです。
そのため、設置しておくことで『サムターン回し』などサムターンから不正解錠される手口への対策となり、結果として玄関の防犯性をアップさせる効果が期待できます。
また、徘徊対策でドアを開けられなくする場合はなるべく被介護者の方にも同意を得ておきたいですが、『防犯目的でもある』ということも合わせて説明で伝えるようにすると、納得してもらいやすくなるかもしれません。
徘徊防止用サムターンカバーの種類と選び方
ここからは、徘徊防止用として利用できるサムターンカバーの種類と、実際の製品を一部ご紹介いたします。
『具体的にどんなサムターンカバーが徘徊防止に使えるのか』などがわからないときは、ぜひ参考にしてみてください。
サムターンカバー以外の対策グッズでは、サムターンカバーの設置が難しい場合におすすめの『徘徊防止用サムターン』などについてもご紹介しております。
『鍵付きサムターンカバー』は徘徊防止に利用可能
一般的なサムターンカバーは『サムターン回しの器具(針金・工具など)が差し込めないようにカバーをするだけ』なので、内側から開けられないための徘徊防止対策用としては不十分です。
徘徊防止の目的でサムターンカバーを選ぶときは、『鍵付き』のタイプを探してみましょう。
サムターンに鍵をかけて回せなくしておけばドアを解錠して外に出られる心配も少なくなり、玄関や勝手口ドアに内側から鍵をかけたときと同様の効果が期待できます。
鍵付きサムターンカバーでサムターン回しの新しい手口に対処する方法
最近ではサムターンカバーが広く知られた結果、『サムターンカバーを避けて内鍵を触れる、曲がった形状の器具』を使用するサムターン回しの手口が使われるケースも見られるようになりました。
このような新しい不正解錠の手口に対しても、鍵付きサムターンカバーを設置することで対策効果が見込める場合がありますので、より防犯性の高いサムターンカバーを使いたい場合にも鍵付きタイプはおすすめです。
徘徊防止用でサムターンカバーを取り付けるときにチェックしておくこと
サムターンカバーはどんなサムターンにも取り付けられるとは限らないため、購入する前にカバーを取り付けたいドアのサムターンや、サムターンの周囲の状況をよく確認しておきましょう。
- 【サムターンカバーを取り付けるときにチェックしておくこと】
- ・サムターンの種類(つまみ部分が独立しているタイプ・ドアノブ一体型・面付錠など)
- ・サムターンの大きさ(台座の直径・高さなど)
- ・サムターンとドアノブの距離
- ・サムターンとドアの端からの距離
たとえば、サムターンカバーはサムターンの周りをカバーで囲む形になるため、サムターンの周りに充分なスペースがないと設置が難しい場合があります。
サムターンカバーを設置する場合に必要な条件は製品ラベルや商品ページなどに記載されていますので、購入を検討する際はあらかじめ目を通しておくと安心です。
サムターンカバーは『ドア』用のグッズ
サムターン(内鍵・つまみ)は引き戸(スライドドア)にも取り付けられていますが、市販されているサムターンカバーは基本的にドア(開き戸)用となっています。
引き戸を内側から開けられないようにしたい場合は、鍵交換などサムターンカバー以外の方法で対策されることをおすすめいたします。
一般的なサムターンは『暗証番号錠つきサムターンカバー』で徘徊防止
暗証番号錠付きサムターンカバーをサムターンに取り付けると、サムターンに一時的に鍵をかけておくことができます。
一般的なサムターンカバーはふだんの開け閉めがしやすいように前面がオープンになっていることが多いですが、鍵付きの場合はフタが付いており、カバーをかけるとサムターンに触れなくなります。
ふたを開けるには暗証番号のボタンやダイヤルを正しく押す・回す必要があるため、番号を知られない限りは勝手に鍵を開けられたり、知らないうちに外出されるリスクを大幅に下げる効果が期待できるでしょう。
ノムラテック(Nomuratec) ダイヤル施錠機能付 サムターンカバー
サムターンとドアノブが別々になっているタイプのサムターンに、粘着テープで取り付けられる暗証番号つきカバーです。ふたの中央は透明な窓になっており、施錠状態をカバーの上から確認できます。
解錠する際は設定した番号・アルファベットにダイヤルを合わせるだけでよく、鍵を持ち歩いたり保管することなく手軽に施錠管理ができます。
ただしダイヤルは2桁しかないため、時間があれば比較的簡単に突破できてしまう点に注意しましょう。番号を頻繁に変更しておくと、ある程度突破されにくくなります。
鍵付きドアノブの場合は『ドアノブカバー』で徘徊防止
『インテグラル錠』などの鍵付きドアノブが取り付けられている場合は、ドアノブごとカバーするタイプのサムターンカバーを用意しましょう。
鍵付きドアノブのカバーをかけた状態だとサムターンを触れずドアノブも回せなくなくなり、カバーの鍵を解錠しない限り内側からドアを開けることができなくなります。
ドアノブカバーの鍵の種類は暗証番号のほか、南京錠を取り付けて物理キーでロックするタイプもあります。
ガードロック ドアノブ(握り玉)用補助錠 ノブ LOCK 620
インテグラル錠・チューブラ錠などの鍵付きドアノブに取り付けられるドアノブカバーです。
カバーの外側にある暗証番号ボタンを押してカバーのふたを取り外すと、サムターンが回せるようになります。
設置時はカバーの内側にあるツメでドアノブに固定するためネジや粘着テープも使用せず、設置した跡が残らないため賃貸物件でも安心してお使いいただけます。
徘徊防止用サムターンカバーは『本体ごと取り外される』リスクに注意
サムターンカバーの設置方法は『粘着テープで貼り付ける』『ドアノブに固定する』などですが、いずれの方法でもカバー本体やドアノブを思い切り引っ張るとカバーが外れたり、ドアノブごと取れてしまう可能性があります。
サムターンカバーは本来は『外側からの不正解錠』を防ぐためのものなので、内側から本体ごと取り外される想定はあまりしていないことが多く、耐久力についてはあまり過信しないほうがいいでしょう。
ドアノブのロックを力づくで突破されてしまう場合は、ほかの方法での対策も検討されることをおすすめします。
一部の『防犯サムターン』を徘徊防止用に使う場合の注意点
空き巣対策用の『防犯サムターン』では、ここまでご紹介したもの以外では下記のような種類があります。
種類 | 特徴 |
---|---|
空転式サムターン | スイッチなどでモードを切り替えると、サムターンを動かしても空転して解錠できない |
ボタン(スイッチ)式サムターン | サムターンについているボタンを押しながら回さないとつまみが動かない |
偏荷重式サムターン | サムターンの1点にのみ重心が偏っている状態だと解錠できない |
球面形状サムターン | 卵のような形状のサムターンで、工具をひっかけにくく押し回さないと開けられない。既存のサムターンにかぶせて設置できるタイプもある |
しかし、これらのサムターンは徘徊防止用としての活用は難しいため、徘徊対策目的での購入はあまりおすすめできません。
空転式・ボタン式・偏荷重式サムターンは『外から、サムターンが見えない状態で器具を差し込んだときに開けられにくくする』目的で使用する防犯グッズとなっているため、『家の中にいる被介護者の方』だとサムターンを見て仕組みを理解すれば簡単に開けることができてしまいます。
防犯サムターンは必ずしも徘徊防止用として使えるとは限らないため、サムターンの交換で徘徊対策をする場合は購入前に種類や用途を確認しておきましょう。
徘徊防止用サムターンの種類と目的・用途について紹介
サイズや種類・設置スペースの関係上の問題などでサムターンカバーを取り付けるのが難しいときは、サムターンや鍵を交換して対策する方法もあります。
ここではご参考までに、徘徊防止に活用できるサムターンの種類や徘徊対策での使い方などをご紹介したいと思います。
種類 | 用途 |
---|---|
セーフティサムターン | 脱着式(着脱式)サムターンとも呼ばれ、つまみが取り外せる機能がついている。
就寝時などはつまみを外して被介護者の方の目や手が届かない場所に保管しておくことで、サムターンを勝手に操作されるのを防ぐ |
両面シリンダー | 室内側にも鍵穴(シリンダー)が付いているタイプの鍵。
鍵を持っていないと内側からは開けられないため、鍵の管理さえきちんとしていれば知らない間に鍵を開けられることは少なくなる |
徘徊防止では『窓』への対策も忘れずに
玄関や勝手口から外に出られない場合に、窓から外に出ようとする被介護者の方もたまに見られます。
窓は本来は出入り口に使う場所ではなく、無理に窓から出ようとするとけがなどの事故につながってしまう可能性も考えられるので、徘徊対策をするときは窓への対策も忘れずにやっておきましょう。
窓(窓サッシ)にできる徘徊対策方法としては、たとえば下記のようなやり方があります。
- ・窓の鍵(クレセント錠)を鍵付きや暗証番号錠に交換する
- ・鍵や暗証番号で解錠するタイプや、つまみが取り外せるタイプの窓用補助錠を設置する
徘徊防止用のサムターンカバーの種類と選び方まとめ
今回は、徘徊防止用のサムターンカバーの種類と選び方などについてご紹介させていただきました。
就寝時などどうしても被介護者の方から目を離さずにいるのが難しいタイミングがあるときは、サムターンカバーなどを使って一時的にドアを内側から施錠して対策する方法もあります。
適切な範囲で使用することでお互いのストレスを軽減する効果も期待できますので、今回ご紹介した内容も参考にしながら用途や目的に合った徘徊防止グッズを探してみてください。