玄関にオートロックの後付けを検討したときに、大体いくらくらいかかるのか知っておくと安心できると思います。
オートロックにするには電子錠の取り付けを行うことになりますが、種類や製品の機能性によって部品代が変わってきます。
そこで今回は、オートロックの種類別の取り付け費用を詳しく解説します。
生活救急車で実際に対応した事例もご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
オートロックを後付けする費用相場
戸建てにオートロックを後付けする場合、「電子錠」と呼ばれる部品を取り付けます。
電子錠とは、電池で動く「自動で鍵の開け閉めができる」鍵のことです。似た部品に「電気錠」がありますが、こちらは電気配線工事やドア丸ごと交換をして電力を使って動きます。
電子錠の場合は、電気配線工事やドアの交換は必要なく、既存の鍵を取り外して取り付け施工をするだけで、取り付けることができます。
ここでは、「既存の抜き差しする鍵から、オートロック電子錠に交換」する場合にかかる費用についてご紹介いたします。
オートロック電子錠を後付けする費用
オートロックの電子錠を後付けする場合、鍵屋に依頼すると基本的に『作業料金₊部品代』で行うことができます。
オートロックの取り付け費用は、『どの種類の電子錠を選ぶか』によって費用が大きく異なります。
例えば一般的な戸建て住宅に取り付けるタイプの電子錠は自動施錠機能、不正解錠防止機能などのスタンダードな機能のみが搭載されている一方で、会社や事務所向けの電子錠は入退室記録管理システムや特定の人物のみが出入りできる管理者権限などの細かいセキュリティ機能が搭載されている分、取り付け費用も高くなります。
このように、電子錠の種類によっても取り付け費用が大きく異なるため、必要な機能を明確にしておくことがおすすめです。
次の見出しからは、戸建て・事務所向けの2種類の電子錠の取り付け費用をそれぞれご紹介しているのでチェックしてみてください。
一般住宅・戸建て向け部品の場合
住宅の玄関や貴重品を保管している室内ドアへの取り付けを検討している場合は、一般住宅向けの電子錠がおすすめで、5~12万円程度で交換を行うことができます。
一般住宅向けの電子錠は、『オートロック機能』や『不正解錠防止機能』など、スタンダードな機能が搭載されています。
ごく一般的な金属製のキーではなく暗証番号やカード、リモコン、指紋認証で解錠することができ、鍵の紛失対策にも効果的です。
玄関の利便性や防犯性を高めたいといった場合は、一般住宅・戸建て向け部品の取り付けがおすすめです。
- 【一般住宅向けオートロックの主な機能】
- ・自動施錠機能
- ・不正解錠防止機能(警報・ランダムテンキーなど)
会社・事務所向け部品の場合
会社・事務所の玄関や重要書類の保管場所に、セキュリティ強化目的でオートロックの設置を検討している場合、一般住宅向けの電子錠よりは費用が高くなり、7.5~15万円程度が相場費用となっています。
一般住宅向けの電子錠と同じ自動施錠機能や不正解錠防止機能に加えて、入退室管理機能や管理者システムなど多くの人が出入りするオフィス向けの機能が多数搭載されています。
また、解錠方法も指紋認証式など複製が困難で精度の高い製品が多いため、会社や事務所の中でもよりセキュリティ対策を強化したい場所への取り付けにも向いています。
- 【会社向けオートロックの主な機能】
- ・自動施錠機能
- ・不正解錠防止機能(警報など)
- ・管理者権限
- ・入退室管理記録
玄関に後付けできるオートロックの種類
玄関に後付けするオートロックは、さまざまな解錠方法から選ぶことができます。
主に『暗証番号』、『指紋認証』、『カードキー・タッチキー』、『ドアノブタイプ』などがあり、それぞれ使い勝手や機能性が異なるためあらかじめチェックしておくと選びやすくなります。
ここでは、後付けするオートロックそれぞれの特徴についてご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
暗証番号錠
あらかじめ決めておいた4~12桁程度の暗証番号を入力することで、解錠できるタイプのオートロックです。一般住宅、多くの人が出入りする会社や事務所、どちらでも使いやすいタイプとなっています。
暗証番号を覚えておく必要がありますが、物理的な鍵を持ち歩く必要がないため、『よく鍵を失くしたり落としたりしてしまう』『鍵の管理が苦手』という方にもおすすめです。
ただ、注意点として長い間同じ番号を使い続けていたり、『0000』のようなわかりやすい番号を設定していると防犯性が損なわれてしまうため、定期的な番号変更を行う・桁数の多い予測されにくい番号を登録することがおすすめです。
特にボタンの配置が変わらないタイプの暗証番号オートロック錠を使用する場合は、番号の印字剥げや塗装剥がれで番号が予測されやすいので対策を行っておくことをおすすめします。
指紋認証錠
会社・事務所のセキュリティを強化したい場所に適しているのが、指紋認証タイプの後付けオートロックです。
指紋は他者による複製が非常に難しいため、なりすましや盗難・紛失などのリスクを軽減し、不正に解錠されるのを防ぐことができます。
ただ、指紋認証錠は精密機器であるため、本格的なものを取り付けるとなると部品代だけで10万円以上のものもあり、他の電子錠に比べて導入費用が高額になってしまいます。
一般住宅向けに製造された指紋認証錠も販売はされているものの、認証エラーが相次いでなかなか解錠できない製品もあるようなので注意が必要です。
カードキー・タッチキー
登録したカードをかざす、差し込むことで解錠できるのがカードキータイプのオートロックです。
製品によっては1000枚以上のカードを登録することができるため、従業員数の多い会社や事務所でも多く取り入れられています。
中には交通系ICカードを鍵として使用することも可能なので、カードを何枚も管理したくないという方はこういった製品を選ぶといいでしょう。
一方でリモコンタイプは携帯した状態でドアに近づく、ドアにタッチすることで解錠できるオートロックです。
キーを携帯する必要はありますが、バッグから出す必要がないため解錠に手間がかからない点がメリットといえます。
荷物が多いときや小さな子供を連れているときなど、鍵をとにかくスムーズに開けたいという方におすすめです。
自動施錠するドアノブ
ドアノブと鍵が一体化しているタイプをオートロック交換したいときは、自動施錠機能付きのドアノブを取り付けるのがおすすめです。
持ち手部分や台座に暗証番号パネルを搭載しているタイプが主流となっていて、正しい番号を入力することで解錠できます。
マンションの通用口やゴミ置き場などの、不特定多数の出入りがある場所でよく用いられています。
防犯性はそれほど高くないため、戸建てに使用するならドアノブタイプの勝手口に取り付けることがおすすめです。
オートロックを後付けするときの注意点
利便性や防犯性の強化ができるメリットも多いオートロックの後付けですが、使用方法によってはトラブルが発生することもあるので注意が必要です。
自分で取付を考えている場合、ドアの規格と部品の規格があっていないと取り付けることができなかったり、自動施錠に慣れないうちは鍵を持たずに外出して家に入れなくなってしまうこともあります。
オートロックの後付けは決して安い作業ではないため、取り付けてから『やっぱりいらなかったかも』と後悔しないように、あらかじめデメリットもチェックしておくことがおすすめです。
次の見出しからは、オートロックを後付けするときの注意点をご紹介します。
ドアの厚みによってはオートロック錠が取り付けられない
オートロック錠を取り付ける場合は、ドアに新規で取り付け穴を開けて設置する方法と既存の鍵の取り付け穴を使用する方法があります。
どちらの方法を用いるときでも製品によって適したドアの厚みが決められていて、ドアが厚すぎる・薄すぎる場合は取り付けができないことがあります。
取り付けたい製品がある場合は、公式サイトなどで対応しているドアの厚みを確認しておくとスムーズです。
また、どの製品が合うかわからないときは鍵屋に相談することもおすすめです。
鍵屋なら希望に合うオートロックの提案、見積の提示、作業まで対応することができるので迷ったときはお気軽にご相談ください。
カードキー・タッチキーは締め出しリスク高い
オートロックの主なトラブルとして『締め出し』がありますが、鍵の解錠に専用のカードやリモコンが必要となるカードキーやタッチキーはトラブルが発生しやすいので注意が必要です。
自動施錠に慣れていないと『ゴミ出し』『郵便の受け取り』などのちょっとした外出時に鍵を持って出かけるという癖がついておらず、締め出しにあってしまうことが多くなります。
同居している家族が室内にいれば開けてもらうことができますが、一人暮らしの場合は鍵が開けられなくて鍵屋に解錠を依頼することになるのでより注意しましょう。
締め出しトラブルを防ぐには暗証番号や指紋認証錠などの、鍵を携帯する必要がないオートロックを選ぶことをおすすめします。
鍵を忘れたら開ける手段はない
上の見出しでも軽くご紹介しましたが、室内に同居人がいる場合を除いて、オートロックは鍵を忘れてしまうと開けることができなくなってしまいます。
製品によっては非常解錠用のキーが付いていることもありますが、この場合も鍵がなければ開けることはできません。
このようなトラブルに遭わないためにも、普段から鍵を持ち歩く癖を付けておくことが大切です。
鍵を忘れてしまいそうで不安だけどオートロックを取り付けたいという方は、暗証番号錠のような鍵がなくても解錠できるタイプを選ぶこともおすすめです。
電池切れ・停電時は非常開錠キー必須
電子錠や電気錠は電池・電気で稼働しているため、電池切れや停電が起こると操作が行えなくなってしまうので注意しましょう。
電池切れ・停電が発生した場合、室内側からはサムターンを操作、室外側からは非常解錠用のキーを使用することで解錠することが可能です。
非常解錠用のキーがないと鍵が開けられなくなってしまうため、外出時は普段から持ち歩いておくと万が一の場合も安心です。
また、電子錠によっては電池残量をお知らせしてくれる機能が搭載されている電子錠も展開されているので、定期的な電池交換を忘れがちな方はこういったタイプを選ぶとトラブルを防ぐことができます。
製品によっては「非常解錠キー」がないものがある
電子錠や電気錠の製品によっては非常解錠キーを搭載していないものもあり、この場合は電池切れ、停電時は操作が行えなくなってしまいます。
電気錠の場合は、停電が解消されて再度鍵が開けられるようになるまで待ちましょう。
一方で電子錠の電池が切れてしまったとき、電池パックが外側にあるタイプなら電池交換をすることで再度操作が行えるようになります。
使用する電池の種類は公式サイトなどに掲載されているため、確認してから近くのコンビニや家電量販店で購入して交換しましょう。
オートロックの後付け工事を鍵屋に依頼した場合
オートロックの後付け工事を鍵屋に依頼した場合、取り付け費用+部品代で行うことができます。
取付方法は主に、『ドアに新規で穴を開けて設置する方法』と『既存のシリンダー(鍵穴)を取り外して、取り付け穴を開けずに設置する方法』の2種類があります。
また、オートロックの種類も指紋認証や暗証番号、カードなど複数種類展開されていて、それぞれの機能性によって本体価格が異なります。
どのような作業方法を用いるか、どのオートロックを取り付けるかによって総額は変わってくるため、まずは現地での見積もりを依頼するのが安心です。
オートロック後付け工事の料金事例
鍵屋にオートロックの後付け工事を依頼する場合、作業内容や取り付ける部品によって料金が異なるため、正確な料金に関しては現地でのお見積りにてご案内しております。
ただ、大体の費用がわかっていると安心できると思うので、ここではオートロック後付け工事の料金事例をご紹介します。
玄関ドアの電子錠取付
寮の玄関ドアに、自動施錠暗証番号式の鍵を取付希望とのことでした。
鍵から暗証番号に変更して、利便性を高めたいとのことです。TAIKOのデジタル錠を使用して、お客様のご希望通り新規で取り付けました。
項目内容 | 料金(税込) |
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玄関ドア錠前取付 | 44,000円 |
アルミ扉への取付 | 5,500円 |
TAIKO 部品代 | 5,442円 |
ストライク彫込 | 2,500円 |
合計 | 57,442円 |
会社出入口への電子錠新規取付
会社出入口に、新規で電子錠を取り付けたいとのご依頼でした。
当初はシリンダー部を交換してという話でしたが、ご予算の都合上、性能を落として暗証番号錠の取り付けを行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
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会社出入口面付錠取付 | 27,500円 |
スチール扉への取付 | 11,000円 |
ロックマンジャパン 部品代 | 33,000円 |
合計 | 71,500円 |
店舗入り口ドアの錠前新規取付
店舗入り口ドアに電子錠を取付た際、元々ついていたハンドルが干渉するため取りはずしたが、現状扉開閉のために掴む把手がないため、取り付けをしたいとのご依頼でした。
車内在庫から開閉頻度と耐久面を考慮し、MIWAのLA錠を取り付けました。
項目内容 | 料金(税込) |
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錠前新規取付 | 44,000円 |
取付に伴うストライク彫込 | 11,000円 |
MIWA 部品代 | 18,260円 |
合計 | 73,260円 |
暗証番号式の鍵の取り付け
駐車場通用口に、暗証番号式の鍵の取り付けをご希望でした。
鍵を持たずに開け閉めしたいとのことで、アナログタイプのキーレックスをアルミ戸に取り付けました。
項目内容 | 料金(税込) |
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駐車場引戸錠取付 | 44,000円 |
アルミ扉への取付 | 5,500円 |
NAGASAWA 部品代 | 49,500円 |
合計 | 99,000円 |
会社通用口の電子錠新規取付
会社通用口の、鍵取付のご依頼でした。
電子錠且つ別箇所に使用している電気錠用のカードと共通で使用できる商品をご希望で、対応可能なロックマンジャパンの商品の取り付けを行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
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出入口面付錠取付 | 27,500円 |
スチール製扉の取付加工 | 11,000円 |
ロックマンジャパン 部品代 | 68,750円 |
合計 | 107,250円 |
玄関へのオートロック取り付け作業なら生活救急車にお任せください
今回は、玄関へのオートロック取付作業の費用についてご紹介しました。
オートロックへの取り付けは鍵屋に依頼することで行えますが、作業内容や取り付ける種類によって費用が異なるためまずは見積もりの依頼をするのが安心です。
鍵屋に依頼する場合は最低でも3社以上から見積を取っておくと、料金やサービスの比較をすることができます。
生活救急車でも、玄関へのオートロックの取り付け作業を承っております。現地でのお見積りから対応しておりますので、ご検討中の場合はお気軽にご相談ください。