玄関引き戸の防犯対策は必要？効果的な対策や費用について解説

玄関引き戸の防犯対策方法がわからなくて困っていませんか？

引き戸はガラス面が多いことや戸板に隙間ができやすいことから、開き戸に比べて防犯性が低いという特徴があります。

そのため、防犯対策を行っておくことがおすすめですが、どんな対策があるのか、費用はどのくらいかかるかがわからなくてなかなか踏み切れないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、玄関引き戸の防犯対策方法や費用をご紹介したいと思います。

玄関引き戸の解錠手口とは

引き戸はガラス面が多いことや、壁と扉の間や扉と扉の間に隙間ができやすいといった特徴があることから、開き戸に比べて防犯性が低いという特徴があります。

そのため、できるだけ防犯対策を行うことがおすすめですが、何から始めたらいいのかわからなくて、結局そのままにしている方もいらっしゃるかもしれません。

防犯対策を行うにあたって、まずはどのような手口で不審な人物が建物の中に侵入してくるかを知っておくことが重要です。

ここでは、玄関引き戸で被害に遭いやすい解錠手口についてご紹介したいと思います。

ピッキングによる解錠

ピッキングは鍵穴に特殊な工具を差し込み、鍵穴内部のピンをそろえることで不正に解錠する手口の名称です。

ピッキング用のツールは法律により、鍵屋などの業務目的以外で所持することが禁止されていますが、残念ながらインターネットショップなどで比較的簡単に入手できてしまうため、悪用される被害が多く発生しています。

特に取付けられている引戸錠がピンシリンダーやディスクシリンダーといった防犯性の低いシリンダーの場合は、ものの数分で解錠できてしまうといわれているため注意が必要です。

ピッキングによる不正解錠を防ぐには、下記リンク先の見出しでご紹介している、防犯性の高い鍵への交換を検討しましょう。

錠前が破壊されることもある

近年ではディンプルキーと呼ばれる、ピッキングが難しい防犯性の高いシリンダーを使用している建物も増えてきました。

そのため、錠前をドリルなどで破壊して無理やり鍵を開けるといった、手荒な手口が用いられることも多くなっています。

ドリルを使った解錠は大きな音が鳴るため、線路沿いや工場の周辺、工事現場の近くなど、普段から大きな音が鳴っている場所の周辺が狙われる傾向にあるので注意が必要です。

錠前破壊に対する対策としては、『耐鍵穴壊し性能』の高い鍵穴が用いられた引戸錠への交換を検討しましょう。

ガラス破りによる解錠

引き戸は開き戸に比べてガラス面が多いことから、ガラスを割ってそこから工具や手を入れて、内側から鍵を開錠する手口が用いられることがあります。

採光性を高めて玄関を明るくする効果がありますが、バールなどの工具を使えば簡単に割れてしまうため、対策を行うことがおすすめです。

ガラス破りに対する対策は『防犯ガラスを取り入れる方法』が最も効果的ではありますが、導入費用が高額で難しいという方もいらっしゃると思います。

そんなときは下記リンク先の見出しでご紹介する、補助錠を設置する方法を検討してみてください。

こじ開けによる解錠

引き戸は構造上、壁と扉や扉と扉の間に隙間ができやすいといった特徴があります。

こういった隙間にバールなどの工具を差し込み、てこの原理で無理やり鍵を破壊して解錠するという手口が用いられることもあります。

この手口は鍵だけでなく引き戸も破損することがあり、修理・交換に高額な費用がかかってしまいます。

こじ開けを防ぐ対策としては、補助錠の設置や、破壊に強い錠前への交換を検討してみてください。

玄関引き戸の防犯対策と費用について

玄関引き戸の防犯対策を行う場合、鍵交換や鍵の設置など作業方法によって費用が異なります。

鍵屋に依頼して本格的な対策を行うときは費用が高くなってしまう事もありますので、あらかじめ相場費用を確認しておくと安心です。

次の見出しからは、引き戸の防犯対策方法や対策を行う際の相場費用をご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

防犯性の高い鍵への交換

ピッキングによる不正解錠を防ぐには、防犯性の高い鍵への交換を行う対策が効果的です。

鍵の種類は主に、ギザギザした形状が特徴の『刻みキー』と、鍵に複数の凹凸が開いているのが特徴の『ディンプルキー』があります。

刻みキーは上下もしくは左右のみにピンが配列されている単純な構造のものが多く、中でもディスクシリンダーは防犯性の低さからすでに廃盤となっています。

一方でディンプルキーは上下・左右に加えて斜めにもピンが配列された複雑な構造で、ピンの数も多いため、ピッキングによる解錠はほとんど不可能といわれています。

築年数の古い物件には刻みキーが使用されていることが多いため、防犯性を高めるためにディンプルキーへの交換を検討してみてはいかがでしょうか。

ディンプルキーへの交換費用について

引き戸の鍵は基本的に鍵穴と錠前が一体化しているタイプがほとんどのため、鍵穴のみの交換を行うことができません。

ディンプルキーへの交換を行うときはシリンダー（鍵穴）、サムターン（内側のツマミ）などすべての部品を変える必要があるため、開き戸の鍵交換費用に比べて高くなることがあります。

また、メーカーや製品のグレードによって部品代は異なり、防犯性が高ければ高くなる程、比例して価格も高くなるので、予算を考慮したうえで鍵屋と相談することがおすすめです。

防犯サムターンに交換する

通常、室内側のサムターンは上下に動かす、ツマミを回すことで簡単に鍵の施錠・解錠を行うことができます。

ガラスを割られて室内に手を差し込まれてしまえば簡単に解錠できてしまうため、防犯サムターンへの交換がおすすめです。

防犯サムターンはツマミを取り外すことができ、ツマミがない状態では室内側からも鍵の操作を行うことができなくなります。

また、室内側にも外と同じように差し込む鍵を使って、解錠する鍵穴を設置するという方法もあります。

施錠・解錠時共に鍵が必要となるので手間はかかりますが、小さなツマミを紛失してしまいそうで不安という方は、両面シリンダータイプを選んでみても良いかもしれません。

防犯サムターンへの交換費用について

ディンプルキーへの交換を行うとき同様に、サムターンを交換する場合も基本的に錠前全体を交換する必要があります。

防犯サムターンの部品代は一般的な引戸錠の部品代に比べて高額な費用が発生する場合が多いため、まずは鍵屋に見積もりを取ることが安心です。

補助錠を追加する

玄関の防犯性を高めるためには、『ワンドアツーロック』の対策が効果的です。

これはドア1枚に対して2つ以上の鍵を付けるという防犯対策で、建物内へ侵入するまでの時間を稼ぎ、諦めさせる効果が期待できます。

警視庁の調査によると、侵入までに5分以上かかる場合は7割の侵入盗が諦めるという特徴があるため、どれだけ侵入までの時間をかけさせるかが防犯性を高めるためのポイントとなってきます。

補助錠はインターネットショップやホームセンターで購入できる簡易的なタイプと、鍵屋に依頼して本格的な鍵を取り付ける方法の2パターンがあります。

簡易的なタイプは安く簡単に取り付けができるというメリットがある一方で、強度が低いためこじ開けなどに対する対策としては不十分です。

一方で本格的な鍵の取り付けは費用が高くなってしまう分、強度が高く、解錠が難しいというメリットがあるため、防犯性をより強化したい方におすすめです。

補助錠を追加する費用について

鍵屋に依頼して補助錠を追加する場合、扉に取り付け穴を開ける加工作業が必要となります。

そのため、補助錠を追加するときは取付作業費₊部品代のほかに、取付穴の加工作業費が発生します。

補助錠は『戸先錠』と『召し合わせ錠』の主に2種類があり、どちらを取り付けるかによっても費用が異なりますので、依頼する鍵屋とよく相談することがおすすめです。

引き戸の鍵交換を鍵屋に依頼した場合の費用

引き戸の防犯対策を検討したとき、鍵の交換や取付作業は鍵屋に依頼して行うことができます。

鍵屋に依頼した場合の費用については行う作業内容や、使用する部品など現場の状況によって異なるため、正確な費用は現地でのお見積りでご案内しております。

どのような対策が適しているか、防犯性の高い鍵の種類などのご提案からさせていただいておりますので、『一旦相談して検討したい』『料金が知りたい』という場合でもお気軽にお問い合わせください。

ただ、依頼する前に大体の費用でもいいから知りたいという方もいらっしゃると思いますので、次の見出しからは鍵屋に依頼した場合の料金表や、生活救急車で実際に対応した施工事例をご紹介します。

引き戸の防犯対策の相場費用

引き戸の防犯対策を鍵屋に依頼した場合の相場費用は、下記の表をご覧ください。

対策方法	相場費用
引き戸鍵交換	40,700円～73,000円
防犯サムターンへの交換	46,000円～57,000円
補助錠の取付	36,300円～68,200円

引き戸の鍵が古くて防犯性が低い場合は、ディンプルキーなどのピッキングが難しい鍵への交換がおすすめです。

ディンプルキーへの交換は使用する部品の価格によって異なりますが、40,700円～73,000円程度の費用で行うことができます。

一方で扉に鍵が1つしかついていない場合は、侵入までの時間を稼ぐために補助錠の取り付けを行うのが安心です。

鍵屋に補助錠の取り付けを依頼した場合、扉への加工作業が必要となり、36,300円～68,200円程度が相場となっています。

次の見出しからは、引き戸の鍵交換・補助錠の取り付け作業を実際に対応した場合の施工事例をご紹介しますので、より詳しい費用が知りたい方はチェックしてみてください。

引き戸の鍵交換の施工事例

鍵屋に引き戸の鍵交換作業を依頼した場合、現場の状況によって行う作業や費用が異なるため、正確な料金に関しては現地でのお見積りにてご案内しております。

ただ、依頼する前に大体の料金でも知っておくと安心できると思うので、ここでは生活救急車で実際に対応した、引き戸の鍵交換作業の費用事例をご紹介します。

防犯強化目的の玄関引戸錠交換

玄関引違戸錠の鍵の防犯性を高めたいとのことで、ご依頼をいただきました。

戸先と召し合わせの2ヶ所に鍵があり、中央の召し合わせ部分の鍵を変えたいとのことです。

現在は刻みキータイプの押し回しなので、ディンプルキーを2種類ご提案し、お選びいただいたMIWAの錠前に交換しました。

防犯強化のための鍵交換

玄関引き戸の鍵交換依頼で訪問しました。

防犯的に不安を感じることがあるとのことで、交換を希望されている状況でした。

防犯性と利便性の高い、引戸錠に交換施工させていただきました。

空転式サムターンへの交換

玄関の室内側から、簡単に開けられないようにしたいとのご依頼をいただきました。

防犯のために、サムターンを空転状態にできる機能がついた錠前に交換致しました。

玄関引き戸の鍵交換

玄関引違戸の鍵交換依頼で訪問しました。

KABAのディンプルキータイプの鍵がついており、鍵が抜けなくなったようでした。

使用年数も10年は超えているとのことで、KABAの錠前を使用して交換を行いました。

建物の防犯性を上げるには玄関以外の対策も行う

空き巣などの侵入盗が建物へ侵入する経路は玄関だけではなく、窓やベランダ、勝手口などさまざまです。

そのため、玄関引き戸だけ防犯対策を強化していても他の侵入経路の防犯性が低いと、そこから侵入される可能性もあるため、建物全体の対策を行うと安心です。

次の見出しからは、玄関以外の場所に対する防犯対策をご紹介しますので、合わせて行ってみてはいかがでしょうか。

建物への侵入経路で最も狙われるのは窓

空き巣などの侵入盗が、建物への侵入経路として最も狙うのが『窓』です。

何も対策を行っていない窓は簡単に割って解錠することができるうえに、近年では大きな音が鳴らない解錠手口が増えているため、被害に気が付きにくいという特徴があります。

また、窓に取付けられているクレセント錠は鍵ではなく、サッシを密着させるための締め金具であるので防犯効果はほとんどなく、ガラスを割られてしまえば簡単に侵入されてしまいます。

こういった理由から窓の防犯性は非常に低いといえるため、下記のような防犯対策を行うことがおすすめです。

建物周辺に防犯グッズを用いた対策を行う

建物周辺に塀や木がある、死角が多い、普段家を留守にしている時間が長いという場合は、空き巣などの侵入等に狙われやすくなります。

特にベランダは『2階だから大丈夫』という安心感から鍵を開けっぱなしにしておく方が多いですが、ちょっとした足場があれば簡単に侵入できてしまうため注意が必要です。

空き巣被害に遭わないためにも、下記のような防犯対策を取り入れてみてはいかがでしょうか。

戸建ての住宅は死角が多くなりやすいため、不審者が身を隠せるような場所にはカメラやライト、防犯砂利などを設置して、異変にすぐに気が付ける状態にしておくと安心です。

防犯対策グッズは、ホームセンターやインターネットショップなどで購入することができます。

玄関引き戸の防犯対策は生活救急車にお任せください！

玄関引き戸は開き戸に比べて防犯性が低いという特徴があるため、対策を行うことがおすすめです。

特に古い鍵を使い続けている場合はものの数分で解錠できてしまうことがあるので、新しい鍵に交換するといいでしょう。

玄関引き戸の防犯対策は鍵屋でも行うことができますので、検討している場合はぜひご相談ください。

生活救急車では、現地でのお見積り・出張料・キャンセル料は無料でご対応しております。

『一旦料金が知りたい』『どんな対策が適しているのか相談したい』という方は、現地見積をご利用ください。