鍵が抜けなくて困っていませんか?
玄関の鍵が抜けなくなってしまうとき、経年劣化のほかに、違う鍵をさしてしまっているといううっかりミスや、汚れなどいくつかの原因が考えられます。
原因によっては自分で解決できる場合もあるため、まずはどんな原因が考えられるかを調査しましょう。
そこで今回は、鍵が抜けないときの自分でできる対処法をご紹介します。
- 鍵が抜けない原因は大きくわけて6つ
- 鍵が変形して抜けなくなっている
- 鍵が摩耗して抜けなくなっている
- 鍵穴に汚れがたまって抜けなくなっている
- 鍵穴に異物が詰まって抜けない
- 鍵穴の潤滑剤切れで抜けない
- 違う鍵を差し込んで抜けない
- 鍵が抜けないときの対処法6選
- 鍵をしっかり回しきってから抜く
- 鍵を小刻みに動かしながら抜く
- 折れた鍵が抜けないときはピンセットでつまみ出す
- 鍵穴に潤滑剤を挿す
- 掃除機で鍵穴のゴミを吸いだす
- 鍵を分解して抜く
- 鍵が抜けないときにやってはいけないこと
- 無理やり鍵を抜くとシリンダー破損に繋がる
- 鍵穴専用ではない潤滑剤を使う
- 鍵が抜けないときに鍵屋に修理依頼する場合
- 鍵抜きの修理にかかる費用について
- 鍵屋で鍵抜き修理をした料金事例
- 鍵が抜けないときの対処法まとめ
鍵が抜けない原因は大きくわけて6つ
鍵が抜けなくなってしまったとき、『故障かな』と考える方が多いと思いますが、実はちょっとした不具合が起こっているだけで、鍵の交換などは必要がない場合もあります。
まずは鍵が抜けないときに、どんな原因が考えられるのかをご紹介します。原因によっては自分で解決できることもあるので、ここで紹介する原因を参考に調査してみてください。
- 【鍵が抜けない原因一覧】
- ・鍵の変形
- ・鍵の摩耗
- ・鍵穴の汚れ
- ・鍵穴に異物が詰まっている
- ・鍵穴の潤滑剤が切れている
- ・違う鍵を差し込んだ
鍵が抜けない原因は、主にこの6つが考えられます。それぞれの詳しい原因については、次の見出しからご紹介します。
鍵が変形して抜けなくなっている
鍵は金属の中でもやわらかい素材を使用しているので、強い力がかかると変形してしまうことがあります。
変形すると鍵の内部とかみ合わなくなり、引っかかって抜けなくなってしまいます。
変形した鍵を無理やり抜こうとすると折れたりシリンダーが破損してしまうことがあるので、こちらでご紹介している『鍵を小刻みに動かしながら抜く』を参考に鍵を抜いてみてください。
鍵が抜けたら合鍵と見比べて、変形していないか確認してみましょう。変形しているようなら純正の鍵をメーカーから取り寄せる、別の鍵で施解錠を行うことをおすすめします。
鍵が摩耗して抜けなくなっている
使用方法にもよりますが一般的な鍵の寿命は10年程度と言われており、使用するたびに徐々に摩擦で削れていきます。
鍵は精密機器のため、少しでもズレが生じると操作不良を起こしてしまいます。
鍵が摩耗してしまっているときも無理やり抜こうとすると鍵穴に傷が付いて故障したり、折れてしまうことがあるので、こちらの『鍵を小刻みに動かしながら抜く』を参考に鍵を抜いてみましょう。
他の鍵で再度鍵を操作してみて、抜けにくいようなら鍵穴自体が劣化している可能性が考えられるため、新しい鍵への交換も検討してみてください。
鍵穴に汚れがたまって抜けなくなっている
鍵や鍵穴の内部には目に見えない汚れが付着していて、ゴミが溜まると抜けなくなったり、動作不良を起こす原因となります。
特に玄関等に設置されている屋外の鍵は外から飛んでくるホコリや砂などが入りやすいため、こまめにメンテナンスが必要です。
汚れが原因の場合は、掃除機やエアダスターを使って鍵穴内部の汚れを掃除することで抜ける場合があります。
鍵の掃除方法は、こちらの『掃除機で鍵穴のゴミを吸いだす』でご紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
鍵穴に異物が詰まって抜けない
鍵穴に異物が詰められている場合も、鍵が抜けなくなってしまう原因となることがあります。
子供がイタズラで石を詰めてしまった、不審者による嫌がらせで鍵穴にゴミを詰められたといったご相談を生活救急車でもいただくことがあります。
鍵穴に異物が詰められている場合、無理に抜こうとすると鍵穴内部を傷つけたり、鍵が折れてしまう可能性も考えられます。
こちらの『鍵が抜けないときの対処法』を試してみて、それでも抜けないときは鍵屋に依頼して鍵抜き作業を行ってもらうことをおすすめします。
また、他人に異物が詰められた場合はまず初めに警察に通報し、器物損壊の被害届を提出することも忘れずに行いましょう。
鍵穴の潤滑剤切れで抜けない
鍵穴にはもともと潤滑剤が塗り込まれていることで、スムーズに抜き差しを行うことができています。
この潤滑剤は徐々に減っていくため、メンテナンスを怠っていると鍵が抜けなくなってしまう原因となります。
潤滑剤の減少が原因の場合は、挿し直すことで改善することが可能です。
こちらの『鍵穴に潤滑剤を挿す』の見出しを参考に、挿し直してみてください。
違う鍵を差し込んで抜けない
ここまでご紹介した原因が当てはまらないときは、鍵が合っているかも確認しましょう。
違う鍵でも形状が似ていると差し込めてしまう場合があり、鍵穴の中で引っかかって抜けなくなることがあります。
強引に引っ張ると鍵穴に傷が付いて故障の原因となったり、鍵が折れて取り出せなくなってしまうトラブルも起こりやすいので注意が必要です。
間違った鍵を差し込んで抜けなくなってしまったときは、無理せず鍵屋に依頼することがおすすめです。
鍵が抜けないときの対処法6選
ここまで鍵が抜けない原因をご紹介しましたが、状況によっては自分でも解決できる場合があります。
鍵を無理に抜こうとすると破損したり傷が付いてしまう原因となるため、ここでご紹介する対処法を参考にしてみてください。
鍵をしっかり回しきってから抜く
鍵は決まった角度でしか抜けないため、鍵が回しきれていないとどれだけ引っ張っても抜け抜くことができません。
長年使用している鍵の場合は、いつの間にか角度がズレてしまっていることもあるので、少しずつずらして鍵が抜けそうな角度を探してみてください。
ただ、無理に回そうとすると故障の原因になるため、限界がきたらそれ以上回すのはやめましょう。
鍵を小刻みに動かしながら抜く
鍵が急に抜けなくなってしまった場合は、鍵穴内部の部品が引っかかっているだけという可能性が考えられます。
無理に抜こうとするとシリンダーの破損につながることもあるため、まずは小刻みに動かしながら抜いてみましょう。
- 【鍵を抜く手順】
- 1.鍵をゆっくり上下に動かす。ガチャガチャ乱暴に動かすと故障の原因となるので注意しましょう。
- 2.数回上下に動かしたらやさしく引っ張ってみる。
上記の方法でも鍵が抜けないときはゴミが溜まっていたり、潤滑剤が減っているといった別の原因が考えられるため次の見出し以降の対処法もチェックしてみてください。
折れた鍵が抜けないときはピンセットでつまみ出す
万が一鍵が折れてしまって抜けなくなってしまったときは、『破片が鍵穴から出ている状態なら』ピンセットでつまんで取り出せる可能性があります。
折れた鍵は、下記の手順を参考に取り出してみてください。
- 【折れた鍵を抜く手順】
- 1.鍵穴から飛び出ている破片をピンセットでつまむ。
- この時、ピンセットを鍵穴の中に入れるのはNGです。
- 2.ピンセットでつまんだ鍵をゆっくり引き抜く。
この方法は、『折れた破片が鍵穴から出ているとき』に使用できる方法です。
完全に埋まってしまっている場合は、鍵穴を分解して取り出す必要があります。
鍵穴の分解方法については、こちらの『鍵を分解して抜く』の見出しでご紹介しているので参考にしてみてください。
鍵穴に潤滑剤を挿す
鍵穴の潤滑成分が減っている場合は、潤滑剤を挿し直すことで鍵が抜ける場合があります。
この方法は車やバイクなどの電子部品とつながっている鍵に使用すると、故障の原因となるので注意しましょう。
- 【潤滑剤を挿す手順】
- 1.鍵と鍵穴の隙間に潤滑剤を『シュッ』と1プッシュする。
- 細いノズルが付いているタイプの潤滑剤が使いやすいのでおすすめです。
- 2.鍵をゆっくり抜き差しして潤滑剤をなじませる。
潤滑剤は、『鍵穴専用』と記載のあるものを使用しましょう。それ以外のものを使うと故障の原因となり、洗浄もしくは鍵交換が必要となる可能性があります。
潤滑剤については、こちらの『鍵が抜けないときにやってはいけないこと|鍵穴専用でない潤滑剤を使う』の見出しで詳しくご紹介しているので、合わせてチェックしてみてください。
掃除機で鍵穴のゴミを吸いだす
鍵穴の内部に溜まったゴミが引っかかって抜けなくなっているときは、鍵穴の掃除を行うことで症状が改善することもあります。
- 【鍵穴の掃除方法】
- 1.鍵と鍵穴の隙間に掃除機のノズルを密着させてゴミを吸い出す。
- 2.鍵をゆっくり抜いてみる。
鍵が開いていない状態で抜けなくなり、掃除機が用意できないときはエアダスターでも代用することができます。
ノズルを隙間に差し込んで、内部の汚れを飛ばしてみましょう。エアダスターはホームセンターで購入が可能です。
鍵を分解して抜く
鍵が折れて完全に埋まってしまったときは、鍵を分解して抜く方法があります。
『分解して組み立てるだけなら、自分でもできそう』と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、鍵は精密機器のため、少しでもズレが生じると動作不良を起こす原因となります。
分解した状態で鍵屋に依頼しても鍵の種類や状態によっては再度組み立てることができないこともあり、この場合は鍵の交換が必要になるので注意しましょう。
これらの注意点を踏まえたうえで挑戦してみたい方は、下記の方法を参考に行ってみてください。
- 【準備するもの】
- ・プラスドライバー
- ・マイナスドライバー
- ・精密ドライバー
- 【鍵を分解して抜く方法】
- 1.ドア側面についているネジをゆるめてフロントプレート(金属板)を取り外す。
- 2.出てきたピン4本の内、『シリンダー側のピン2本』を抜いてシリンダーを取り外す。
- ※ピンを外すときはシリンダーが落下しないように手で抑えながら行う。
- 3.シリンダーから鍵が刺さっている円筒型のパーツを取り出す。
- カバーが付いている場合はネジをゆるめて外します。
- 4.精密ドライバーを使ってシリンダー本体に刺さった鍵を裏側から押し出す。
- ※シリンダー内部を傷つける恐れがあるのであくまでやさしく慎重に行いましょう。
- 5.鍵が取り出せたら、3~1の逆の手順で元に戻して完了。
この方法は『ドアが開いている状態』で行える方法となります。
ドアが開いていないとシリンダーを外すことができないので、この場合は鍵屋に依頼しましょう。
鍵が抜けないときにやってはいけないこと
鍵が抜けないとき、急いでいたりイライラして無理に鍵を抜こうとすると、余計に悪化してしまうことがあります。
また、中には『油を挿しました』『市販のクレ556を鍵穴に挿して、それからまったく鍵が動かなくなってしまった』といったご依頼もよくいただきます。
良かれと思って行った対策方法が、逆に症状を悪化させてしまうケースもあるので注意が必要です。
そこでここでは、鍵が抜けないときにやってはいけないことをご紹介します。
無理やり鍵を抜くとシリンダー破損に繋がる
鍵が抜けなくてイライラすると、無理やり引っこ抜こうとしてしまう事もあると思います。
ただ、無理に鍵を抜こうとするとシリンダーの内部が破損し、故障の原因となり、鍵の交換が必要となることがあるので注意が必要です。
鍵抜きの作業が8,800円~25,000円程度で行えるのに対し、鍵交換は20,000円~50,000円程度の料金がかかります。
交換が必要となった場合は鍵抜きの作業に比べて高額な費用がかかるため、できるだけ修理費用を抑えるためにも無理やり抜こうとせず難しい場合は鍵屋に依頼することがおすすめです。
鍵穴専用ではない潤滑剤を使う
鍵のすべりが悪いときは鍵穴に潤滑剤を挿す方法が効果的ですが、鍵穴に使用できるのは『鍵穴専用の潤滑剤』のみとなっているので注意しましょう。
一般的なオイル状の潤滑剤を鍵穴に差してしまうと鍵穴の内部に溜まっているホコリなどがくっついて固まり、動作不良を起こす原因となってしまいます。
万が一鍵穴専用ではない潤滑剤を使用してしまったときは、鍵屋に依頼して『シリンダーの洗浄作業』を早めに行いましょう。
鍵が抜けないときに鍵屋に修理依頼する場合
ここまでご紹介した対処法を試してみても鍵が抜けないときは、鍵屋に依頼して鍵抜き作業を行ってもらうことがおすすめです。
無理に鍵を抜こうとすると折れてしまったり、鍵が破損するとより修理費用は高額になってしまうため、症状が軽度のうちに解決しておくといいでしょう。
ただ、どのくらいの費用がかかるのかわからなくて依頼しにくいという方もいらっしゃると思うので、ここでは鍵が抜けないときに鍵屋に修理依頼する場合の料金についてご紹介します。
鍵抜きの修理にかかる費用について
鍵抜きの作業を鍵屋に依頼した場合の費用は、8,800~25,000円程度が相場となっています。
鍵が正常に刺さっていて、『抜く作業』のみなら比較的安価で行うことができますが、鍵が折れて分解が必要な場合は~25,000円程度かかることがあります。
また、鍵が劣化して今後も鍵が抜けなくなってしまう可能性が高い場合は、シリンダーの洗浄作業や鍵穴の交換をおすすめさせていただくこともあります。
鍵の交換は一般的な刻みキーで20,000円~30,000円程度、防犯性の高いディンプルキーで30,000円~50,000円程度が相場となっています。
このように鍵の状況によっては追加作業が必要になることもあるため、正確な料金が知りたいときは鍵屋に現地での見積もりを依頼することがおすすめです。
見積は最低でも3社以上から取ることで料金を比較し、相場を知ることができるのでできるだけ相見積もりをするといいでしょう。
鍵屋で鍵抜き修理をした料金事例
上の見出しでもご紹介したように、鍵の状態によって行う作業が異なるため正確な料金に関しては現地でのお見積もりにてご案内しております。
ただ、業者に依頼する前に、大体の料金でもいいから知りたいという方もいらっしゃると思います。
そこでここでは、生活救急車で実際に対応した鍵屋で鍵抜き修理をした料金事例をご紹介します。
玄関シリンダー内の折れ鍵抜き、シリンダーメンテナンス
玄関ドアの子鍵がシリンダー内で折れ、残った状態とのことでした。
お客様で解決しようとシリンダーを取り外し、ある程度分解された状態でした。
さらに細かく分解し、折れ鍵を除去させていただき、ついでにシリンダーを洗浄・注油を行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
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鍵抜き、メンテナンス 中作業 | 8,800円 |
合計 | 8,800円 |
店舗出入り口の折れ鍵抜き
店舗の出入り業者様からのご依頼で、預かっている鍵が抜けなくなったとのことで鍵抜きのご依頼をいただきました。
表面からは完全に抜けない状態で、感覚では鍵の変形が考えられました。
分解して押し出す方法で鍵を取り出すことができ、原因は鍵先端の変形でした。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
鍵抜き 軽作業 数量2 | 17,600円 |
合計 | 17,600円 |
店舗自動ドアの折れ鍵抜き
店舗の自動ドアの鍵穴に、折れた鍵が詰まっているとのご依頼がありました。DGシリンダー内での鍵折れでした。
シリンダー内が汚れ、硬い状態で使用されていましたので、金属疲労により鍵折れが発生したものと思われます。
外側から引き出せない状態で、自動ドアの脱着が必要でしたが、増員不可で脱着不可。
シリンダーヘッドを加工してホールを作成後、ニードルで折れ鍵を取り出しました。
項目内容 | 料金(税込) |
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出入口ドアシリンダー加工 中作業 | 22,000円 |
出入口ドアシリンダー鍵抜き | 3,300円 |
合計 | 25,300円 |
鍵折れに伴う玄関ドアのシリンダー交換
玄関ドアの鍵穴に鍵をさして回したら、折れてしまったとのことでご依頼をいただきました。
ドアは空いており別の鍵を挿してもささりきらず、中に折れた破片が残っており除去してほしいとのことでした。
折れたのはスペアキーではなく純正キーですので鍵の精度は問題がない状態で、シリンダー本体が摩耗したり汚れなどが蓄積し不具合を起こしておりました。
使用年数も13年ほどでしたので鍵の交換をお勧めし、MIWAのURからディンプルキーに交換いたしました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関ドアシリンダー交換 | 11,000円 |
KABA 部品代 | 22,000円 |
合計 | 33,000円 |
鍵が抜けないときの対処法まとめ
今回は、鍵が抜けないときの対処法をご紹介しました。
鍵は汚れが付いていたり、劣化すると抜けなくなってしまう事があります。
無理に抜こうとすると症状が悪化してしまうことがあるため、今回ご紹介した対処法を参考にしてみてはいかがでしょうか。
生活救急車でも、鍵抜き作業を承っております。現地でのお見積もりから対応しておりますので、お困りの場合はお気軽にお問い合わせください。