近年スマートフォンで玄関の鍵を開閉できる『スマートキー』が人気で、取り付けを検討されている方も多くいらっしゃると思います。
鍵を使用せずに開閉できるという点から、防犯性が高いというイメージを持たれることも多いスマートロックですが、デメリットもあるため事前に確認しておくと安心です。
そこで今回は、玄関のスマートキーの危険性やデメリットおすすめの鍵をご紹介したいと思います。
玄関のスマートキーが空き巣に狙われる理由
「スマートキーは防犯性が高い」「スマートキーは鍵を使わないからピッキングの心配がない」というフレーズを見かけた人も多いでしょう。
しかし、スマートキーも100%安全というわけではないので、脆弱性やデメリットをしっかり理解しておくことをおすすめいたします。
とくに、「スマホで開けられる鍵」と「鍵を抜き差しせずに開けられる鍵」両方を「同じスマートキー」だと思っている方は注意が必要です。
ここでは、スマートキーの脆弱性・デメリットや「スマートキーと電子錠の違い」などについて解説いたします。
空き巣によるリレーアタックの危険性
元々は車の盗難手口として広まったリレーアタックは、スマートロックでも用いられることがあるのか不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そもそもリレーアタックって何?という方もいらっしゃると思うので簡単にご説明させていただきます。
- 【リレーアタックとは】
- スマートキーと車はお互いの電波を認識するための送受信機が搭載されていて、半径1m~1.5mの範囲に近づくことで鍵の解錠・エンジン始動が可能となります。
- そんなシステムを悪用した手口であるリレーアタックは、スマートキーから発せられる微弱な電波を特殊な道具を使用することで増幅させ、スマートキーが範囲内になくてもロックの解除・エンジンを始動させて盗難します。
ここでは車を例にご紹介しましたが、同じように電波を送受信して操作を行う玄関のスマートキーでは、リレーアタックによる被害はまだ発生していないといわれています。
車のスマートキーは常に微弱な電波を発しているのに対し、玄関のスマートキーは開錠操作を行ったときしか電波を発していない製品が多いため、電波を悪用して解錠するのは非常に困難です。
そのため玄関にスマートキーを設置したからといって、リレーアタックされてしまうということはほとんどないといわれています。
リレーアタック対策は強化されても「不安」という人は多い
上の見出しでご紹介したように玄関のスマートキーはリレーアタックの被害に遭いづらいとは言われていますが、不安に思う方も多くいらっしゃるようです。
防犯性を強化するためにスマートキーのようなデジタル錠の設置を検討している場合は、リレーアタックが確実に行えない種類を選ぶことをおすすめします。
リレーアタックができないデジタル錠は『暗証番号タイプ』、『指紋認証タイプ』、『カードタイプ』などがあります。
不安に思う方は、別の種類も検討してみてはいかがでしょうか。
スマートキーは防犯性ではなく利便性を上げる家電グッズ
スマートキーを『鍵』として認識されている方も多くいらっしゃると思いますが、既存の鍵に後付けするようなタイプは正確には『家電グッズ』です。
スマートキーの多くは室内のサムターン(ツマミ)にかぶせて設置するタイプで、室外側は鍵穴が露出している状態になっているため既存の鍵の防犯性が低ければピッキングで簡単に解錠することができてしまいます。
そのため、防犯性を高めるというよりは『鍵を出さずに解錠したい』、『オートロック機能が欲しい』、『合鍵を作成せずに鍵をシェアしたい』、『鍵の開閉履歴を管理したい』などの利便性を高める目的で設置するのが適しています。
玄関の防犯性を高めたいときは、次の見出しでご紹介する『電子錠』への交換を検討してみてはいかがでしょうか。
スマートキーと電子錠の違い
防犯性の高い鍵への交換を考えているとき『スマートキー』や『電子錠』などさまざまな種類が出てきて、『どれに交換するべきなのか』、『スマートキーと電子錠は違うの?』といったさまざまな疑問が浮かんでくると思います。
上の見出しでもご紹介したように、スマートキーはあくまで家電グッズであるのに対して、電子錠は錠前の一種です。
スマートロックのように既存の鍵をそのまま使用するのではなく、新しく暗証番号を入力、カードや指紋を認証する機械を新たに設置するため不正解錠が難しくなります。
防犯性を上げる目的で鍵の交換を検討している場合は、スマートキーよりも電子錠への交換がおすすめです。
玄関の鍵をスマートキーにしたい人におすすめの鍵
玄関の鍵に取り付けられるスマートキーはさまざまな製品が展開されているため、どれを選べばいいのか迷ってしまう事もあると思います。
『防犯性を高めたい』、『鍵の紛失を防ぎたい』、『鍵の閉め忘れ対策』など、スマートキーに交換したい目的を決めておくと選びやすくなります。
次の見出しからは、玄関の鍵をスマートキーにしたい人におすすめの鍵をご紹介します。
後付けするスマートキーよりも電子錠をおすすめ
後付けするスマートキーは穴を開けずに設置できるタイプなども販売されていて、自分で取付ができるというメリットがありますが、物によっては簡単に取れてしまうといったデメリットもあります。
賃貸などでスマートキーを導入したいときは原状回復が行いやすいのでおすすめですが、防犯性を高めたい場合には本格的な電子錠の取り付けを検討した方がいいでしょう。
既存の鍵を使用して施錠するスマートキーに対して、電子錠は新しく錠前を設置するため、万が一既存の鍵穴を不正に解錠されてしまった場合でも侵入されるのを防ぐことができます。
定期的な電池交換は必要ですが、スマートフォンの充電が切れて開錠できないといったトラブルも発生しにくいため、より利便性・防犯性の高い鍵へ交換したいときは電子錠がおすすめです。
鍵を持たずに出歩きたい人には暗証番号式の電子錠がおすすめ
鍵をよく失くしてしまうという方におすすめなのが、『暗証番号式』の電子錠です。
あらかじめ設定した暗証番号を入力することで開錠できるので、常に鍵を持ち歩く必要がなく、紛失を防ぐことができる、オートロックによる締め出しを防ぐことができるといったメリットがあります。
製品によっては暗証番号を推測されてしまう恐れもあるため、定期的な番号変更を行っておくと防犯性を保つことができます。
暗証番号式の電子錠を取り付けた料金事例
寮の玄関に、自動施錠暗証番号式の鍵を取付希望とのことでした。
鍵から暗証番号に変更して、利便性を高めたいとご希望でした。
TAIKOのデジタル錠を使用し、お客様のご希望通り新規で取り付けました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関ドア錠前取付 | 44,000円 |
アルミ扉への取付 | 5,500円 |
TAIKO 部品代 | 5,442円 |
ストライク彫込 | 2,500円 |
合計 | 57,442円 |
電池・電気を使わずに自動施錠・暗証番号解錠ができる鍵
電子錠は乾電池などを使用して稼働しているため、定期的な電池交換が必要となります。
電池交換は面倒だけど自動施錠・暗証番号で解錠できる鍵に交換したいという場合は、長沢製作所が製造する『キーレックス』への交換がおすすめです。
キーレックスは電池を使用しないメカニカル式の暗証番号錠のため、定期的な電池交換が必要ないうえに電子基板の故障などの電子錠特有のトラブルも起こりません。
また、水や汚れにも強いという特徴があるため、雨や砂埃が入り込みやすい玄関へ設置しても故障しにくいというメリットがあります。
デジタルタイプの暗証番号錠に比べて本体価格も安価なため、できるだけ費用を抑えつつ暗証番号錠に交換したいという方はキーレックスへの交換を検討してみてはいかがでしょうか。
キーレックスに交換した料金事例
誰かに入られているとのことで、玄関に電子錠の取り付けを検討しておられました。
ご相談の上、暗証番号のキーレックスの取り付けを行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関ドア錠前交換 | 44,000円 |
玄関ドア鍵交換 スチール扉 | 11,000円 |
キーレックス 部品代 | 41,800円 |
合計 | 96,800円 |
スマートキーの危険性・デメリットまとめ
今回は、スマートキーの危険性やデメリットについてご紹介しました。
スマートキーは簡単にオートロックを取り付けられるというメリットがありますが、あくまで家電グッズのため防犯性はそれほど期待できません。
利便性に加えて防犯性も高めたいと考えているなら、スマートロックよりも電子錠の設置がおすすめです。
生活救急車でも、電子錠の取り付け作業を承っております。現地でのお見積りから対応しておりますので、鍵の取り付けをご検討されている場合はお気軽にご相談ください。