引き戸が最後まで閉まらなくて、困っていませんか?
引き戸本体や引き戸の鍵が閉まらないときは、ドアや鍵、建物などさまざまな原因が考えられます。
そこで今回は、引き戸が最後まで閉まらないときの原因や自分でできる対処法をご紹介したいと思います。
鍵屋に依頼した場合の修理費用も掲載しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
引き戸が最後まで閉まらない原因
引き戸が最後まで閉まらない、動きが悪いときは、下記のような原因が考えられます。
- 【引き戸が最後まで閉まらない原因】
- ・レールに原因がある
- ・戸車に原因がある
- ・扉/建物に原因がある
レールに原因があるとき
引き戸は扉の上下に設置されている、レールの上を滑って開閉を行っています。
レールに下記のような不具合が起こっていると、最後まで閉まらない原因となるので注意しましょう。
- 【レールが原因となっているケース】
- ・レールに溜まった汚れ
- ・レールがすり減っている
特に床に取り付けられているレールは、ホコリや砂などの汚れがたまりやすく、スムーズに引き戸が閉まらない原因となります。
急に最後まで閉まらなくなってしまったときは、大きなごみを巻き込んでしまった可能性もありますので、無理に操作を行う事はやめましょう。
汚れが原因となっているときは、掃除などの簡単なメンテナンスで改善も可能ですので、こちらの『レールを掃除してみる』を参考にしてみてください。
一方で、途中でガタツキが起こったり、重くて開かない、何度も止まってしまう場合は、レールの擦り減りが原因となっている可能性が考えられます。
長年使用している、使用頻度が高い場合に起こりやすい症状となっており、解決するにはレールの交換が必要となります。
レールの交換は個人で行う事が難しいため、専門の業者に依頼されることをおすすめします。
戸車に原因があるとき
レールをチェックしてみても特に問題がないときは、戸車に原因がある可能性が考えられます。
- 【戸車が原因となっているケース】
- ・戸車に汚れが溜まっている
- ・戸車がすり減っている
- ・戸車が破損している
レール同様に、まずは戸車がゴミを巻き込んでいないか確認してみましょう。
ホコリ、動物の毛など一見特に問題なさそうなゴミでも、大量にたまると引き戸が動かせなくなる原因となるので注意しましょう。
また、長年開閉を繰り返すうちに戸車がすり減ったり、破損すると、扉が歪んでスムーズに動かせなくなってしまうことがあります。
戸車がすり減ってしまっている場合は、高さの調整でスムーズに動かせる場合がありますが、破損しているときは新しい部品に交換が必要です。
高さの調整方法は、こちらの『戸車の調整をしてみる』でご紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
扉・建物に原因があるとき
レール・戸車に不具合が起こっていないのに最後まで閉まらないときは、扉・建物に原因がある可能性が考えられます。
- 【扉・建物が原因となっているケース】
- ・扉の枠が歪んでいる
- ・建物が歪んでいる
地震や地盤沈下などの環境が原因で建物や扉にゆがみが生じると、引き戸がスムーズに動かせなくなる原因となります。
建物自体が原因となっている場合、症状が軽度であれば戸車や扉の調整で改善できることもありますが、歪みが大きいときは調整で改善する事が難しくなります。
こちらの『戸車の調整をしてみる』を参考に戸車の調整を行ってみて、それでも改善しないときは専門の業者に依頼しましょう。
建物の歪みが大きいときは、リフォーム業者への依頼を検討してみてください。
引き戸の鍵が最後まで閉まらない原因
次に、引き戸に取り付けられている鍵が最後まで閉まらないときの原因をご紹介します。
鍵本体に原因があるとき
引き戸の鍵が閉まらないときはまず、鍵本体に不具合が起こっていないかを確認しましょう。
- 【鍵に原因があるケース】
- ・鍵に汚れがたまっている
- ・錠の位置がズレている
1つ目は鍵穴の内部に汚れがたまっていたり、潤滑剤が減少しているなどのメンテナンス不足が原因となっているケースです。
差し込む鍵に付着した汚れや、外から飛んできた砂埃などがたまると、かみ合わせが悪くなって、最後まで閉まらなくなることがあります。
まずは、こちらの『鍵のメンテナンスを行う』でご紹介している方法を参考に、鍵の掃除を行ってみてください。
2つ目は引き戸の召し合わせ錠で起こりがちな症状で、錠と受けの位置がズレているケースです。
外側・内側の扉にそれぞれ錠と受けが設置されている召し合わせ錠は、固定ネジが緩んで錠の位置がズレてしまうと、鎌が引っかかって最後まで閉まらなくなってしまう原因となります。
この場合は、錠の位置調整を行う事で改善することができます。
鍵以外に原因があるとき
鍵に特に問題がなかった場合は、引き戸や建物に原因がある可能性が考えられます。
- 【鍵以外に原因があるケース】
- ・戸車の劣化/故障
- ・錠受けのズレ
- ・扉の歪み
戸車が劣化・故障すると錠と錠受けの位置がズレてしまい、鍵が引っかかる原因となります。
劣化の場合は調整でいったん症状を改善する事もできますが、破損している場合は新しい部品に交換が必要です。
また、戸当たりに設置する戸先錠の場合、戸枠に取り付けられている錠受けのネジが緩んで位置がズレると鍵が閉まらなくなってしまいます。
この場合は位置調整・ネジの締め直しで改善する事ができるので、こちらの『ストライクの調整を行う』を参考に行ってみてください。
上記の原因のどれにも当てはまらない場合、引き戸本体や建物のゆがみが原因となっている可能性があります。
この場合は、個人で修理・調整を行う事が難しいため、専門の業者に依頼することをおすすめします。
引き戸が最後まで閉まらないときに自分でできる対処法
引き戸が最後まで閉まらないとき、軽度の不具合であれば自分でも直すことができる場合があります。
ここでは、自分でできる対処法をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
- 【自分でできる対処法一覧】
- ・レールを掃除する
- ・戸車の調整を行う
- ・鍵のメンテナンスを行う
- ・ストライクの調整を行う
レールを掃除してみる
レールにゴミがたまったままになっていると、引き戸をスムーズに動かすことができなくなります。
特に玄関は外から飛んでくる汚れによって、不具合が起こりやすいため、1週間に1回を目安にレールのゴミを掃除することがおすすめです。
- 【引き戸のレールの掃除方法】
- 1.レールの溝に溜まった、ゴミを掃除機で吸い取る。
- 2.レールに付着したゴミを、雑巾などでふき取る。
- 3.戸車に絡まっている汚れを、ピンセットなどを使って取り除く。
- 4.うまく取れないときは、引き戸を取り外して掃除しましょう。
すべりが悪いときはシリコンスプレー
掃除を行っても動きが改善しないときは、戸車にシリコンスプレーを使用する手もあります。
シリコンスプレーを塗布することで、戸車の回りがよくなり、よりスムーズに動かすことが可能です。
ただ、オイル系の潤滑剤を使用するとゴミがくっついて固まり、症状が悪化することもあるので注意が必要です。
市販の製品を購入するときは、オイルを含まない、速乾性の高いシリコンスプレーを使用しましょう。
戸車の調整をしてみる
扉が傾いていて扉を閉めても隙間が空いてしまうときは、戸車を使って歪み調整を行いましょう。
戸車は扉の左右に設置されており、どちらも調整を行うことができますので、歪みを見つつその都度調整を行いましょう。
- 【戸車の調整方法】
- ※プラスドライバーを準備する。
- 1.扉の側面下部にある、調整ネジを使用します。
- ネジが見えていない場合は、カバーを外しましょう。
- 2.ネジを時計回りに回すと『扉が上がり』、反時計回りに回すと『扉が下がり』ます。
- 歪みを見つつ、少しずつネジを回転させて調整を行います。
- 3.扉を閉めてみて、隙間ができなければ調整完了です。
鍵のメンテナンスを行う
鍵が閉まらない場合はまず、鍵穴のメンテナンスを行いましょう。
- 【鍵穴のメンテナンス方法】
- 1.掃除機で、鍵穴内部の汚れを吸い取る。
- 2.鍵穴専用の潤滑剤をシュッとひと吹きし、鍵を抜き差ししてなじませる。
- 3.差し込む鍵の汚れを、柔らかい布で拭き取る。
鍵穴に使用できる潤滑剤は『鍵穴専用』と記載のあるもののみです。
オイルを含む市販の潤滑剤を使用すると、鍵穴内部のゴミとくっついて固まり、症状がより悪化する原因となるので注意しましょう。
ストライクの調整を行う
戸先錠の鍵が最後まで閉まらないときは、ストライク(錠受け)の位置がズレている可能性が考えられます。
ここでは、ストライクの位置調整方法をご紹介します。
- 【ストライクの位置調整方法】
- ※プラスドライバーを準備する。
- 1.ストライクの固定ネジを、少し緩める。
- 完全にネジを外すと、裏板が落ちて固定できなくなるので注意しましょう。
- 2.ストライクの位置を調整して仮止めし、鍵が最後まで閉まるか確認する。
- 3.位置が決まったら、ネジを本締めして完了。
引き戸が最後まで閉まらないときに鍵屋に依頼する場合
引き戸が最後まで閉まらないとき、自分でできる対処法を行っても改善しない場合は、鍵屋へ依頼することがおすすめです。
鍵屋では発生している症状に合わせて、修理・調整などの作業のご提案から対応させていただきます。
生活救急車の場合は、出張料・見積料・キャンセル料は無料で承っておりますので、お気軽にご相談ください。
次の見出しからは、生活救急車の料金表や実際に対応した施工事例をご紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
引き戸の修理・調整・交換料金表
生活救急車で、引き戸の修理・調整を行う場合の基本料金表をご紹介します。
鍵屋への依頼を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
作業内容 | 作業料金(税込み) |
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修理・調整 | 8,800円~ |
戸車交換 | 11,000円+部品代~ |
鍵交換 | 16,500円+部品代~ |
引き戸が最後まで閉まらないとき、戸車や鍵が原因となっている場合は鍵屋でも修理を行う事ができます。
扉の建付け調整で改善するような軽度の不具合であれば8,800円~22,000円程度の費用で修理・調整を行う事ができます。
一方で、鍵の交換が必要な時は、16,500円+部品代の料金が発生します。
より詳しい料金については、次の見出しでご紹介しているので、合わせてぜひチェックしてみてください。
引き戸の修理・調整・交換施工事例
鍵屋に引き戸の修理・調整を依頼した場合、現場の状況によって行う作業や費用が異なるため、正確な料金に関しては現地でのお見積りにてご案内しております。
ただ、依頼する前に大体の料金でも知っておくと安心できると思うので、ここでは生活救急車で実際に対応した、引き戸の修理・調整作業事例をご紹介します。
玄関引き戸の建付け調整
引き戸の戸先錠が、施錠しづらいとのご相談を頂きました。
扉の建付けのゆがみが原因となっていたため、戸車に金具をさしこんで嵩上げし、扉を閉められるようになりました。
項目内容 | 料金(税込) |
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合計 | 8,800円 |
玄関引き戸の戸車交換
玄関の鍵が、調子が悪いとのことで訪問しました。
樹脂製の戸車が破損して鍵の位置関係がズレていたため、新しい戸車に交換しました。
項目内容 | 料金(税込) |
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玄関引違戸戸車交換 中作業 | 16,000円 |
合計 | 16,000円 |
玄関引き戸の傾き調整
玄関引違戸の鍵が、かからなくなったとのご依頼をいただきました。
召し合わせ部分と戸先の内締まり錠の、2ヶ所の鍵がかからないとのことです。
扉自体に傾きがあり、鍵の位置関係がズレていたことが原因となっていたため、掃除と戸車、ストライクの調整にて対応しました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関引違戸 扉傾き修理調整 中作業 | 22,000円 |
合計 | 22,000円 |
玄関引き戸の建付け調整
3年前に鍵を変えたが、かからなくなったとのご相談を頂きました。
扉の歪みが原因となっていたため、戸車の調整と、戸の加工にて対応しました。
項目内容 | 料金(税込) |
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玄関 修理 中作業 | 22,000円 |
合計 | 22,000円 |
玄関引き戸の鍵交換
玄関引き戸の鍵が壊れ、施錠できないとのご相談を頂きました。
築60年の住宅で、扉枠も歪みがある状態でした。
戸車と扉の間にワッシャーを挟んで高さ調整を行い、鍵の交換を行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関扉引戸錠交換 | 16,500円 |
ALPHA 部品代 | 15,400円 |
合計 | 31,900円 |
引き戸の鍵が最後まで閉まらないときは生活救急車にお任せください!
引き戸が最後まで閉まらないときは、鍵・扉・建物などさまざまな原因が考えられます。
今回ご紹介した対処法を試してみても閉めることができない場合は、鍵屋に依頼することがおすすめです。
生活救急車の場合は出張料・見積料・キャンセル料は無料で承っております。
『まずは料金を見てから判断したい』という場合でもご対応可能ですので、お気軽にご相談ください。