鍵が回るけど抜けなくて困っていませんか?
鍵が抜けなくなってしまうときは、劣化や汚れを含む主に5つの原因が考えられます。
症状の程度によっては自分で解決できる場合もあるため、業者に依頼する前に自分で挑戦してみるのもおすすめです。
そこで今回は、鍵は回るけど抜けないときの対処法をご紹介します。
鍵は回るけど抜けない原因とは
鍵は回るけど抜けないとき、鍵に不具合が起こっている可能性が考えられます。
主に変形や摩耗、汚れ、潤滑剤切れなどの経年劣化が原因の可能性が高いですが、場合によっては異物を詰められていたことが原因となっている可能性もあります。
鍵が抜けなくなってしまった原因によっては、鍵屋に依頼しなくても自分で解決できる場合もあるため、まずは原因を調べることから始めましょう。
次の見出しからは、鍵は回るけど抜けない原因について詳しくご紹介します。
鍵穴の中で鍵が引っかかって抜けない
鍵が抜けないときは、『鍵穴の中で鍵が引っかかっている』可能性が高いです。
鍵は精密機器のため、ちょっとした汚れや傷などでかみ合わなくなり、抜けなくなってしまうことがあります。
鍵が引っかかる原因には、下記のようなものがあります。
- 【鍵が引っかかる原因】
- ・鍵の変形
- ・鍵の摩耗
- ・鍵穴の汚れ
- ・異物が詰まっている
- ・潤滑剤が切れている
鍵は金属の中でもやわらかい素材が使用されているため、強い力がかかったり、長年使い続けることで摩耗して変形してしまうことがあります。
鍵の形が変わってしまうと鍵穴の内部構造とかみ合わなくなり、抜きづらくなったり、完全に抜けなくなってしまう原因となります。
鍵の変形が考えられる場合は、こちらの『ゆっくり上下に動かしながら鍵を抜く』を参考にしてみてください。
また、鍵穴に砂・ホコリなどの汚れが付着している、鍵穴内部に塗られている潤滑剤が減っているといったメンテナンス不足も鍵が抜けなくなる原因です。
潤滑剤が減っている場合は、こちらの『潤滑スプレーを挿して鍵を抜く』を参考に、潤滑剤を挿し直すことで解決することができます。
さらにこのような鍵が抜けにくい中、鍵を無理やり抜こうとすると折れて鍵穴につまってしまう事があるので注意が必要です。
鍵穴に完全に埋まってしまうと簡単に取り出せなくなってしまうので、無理に抜こうとするのはやめましょう。
万が一鍵が折れて抜けなくなってしまったときは、鍵屋に鍵抜きを依頼することも検討してみてください。
シリンダーの破損で鍵が抜けない
鍵を回すことができるけど抜くことができないという場合は、シリンダーが破損している可能性が考えられます。
鍵は、主にシリンダーと錠ケースという大きく分けて2つの部品があります。シリンダーが鍵を差し込むいわゆる鍵穴の名称で、錠ケースはドアに埋め込まれている部品です。
シリンダーに正しい鍵を差し込んで回すことで錠ケースからデッドボルト(カンヌキ)が飛び出たり、引っ込んだりすることで施錠・開錠を行うことができます。
シリンダーの内部にはピンと呼ばれるパーツが組み込まれていて、破損すると鍵が引っかかって抜けなくなってしまうことがあります。
このような場合はシリンダー(鍵穴)の交換が必要となるため、鍵屋に依頼して鍵の交換を行ってもらいましょう。
鍵は回るけど抜けないときの対処法
鍵は回るけど抜けないとき、無理やり抜こうとすると鍵が破損するなどさらに状況が悪化してしまう事があります。
鍵が破損してしまうと交換が必要になり、修理費用が高額になってしまう事もあるのでまずは冷静に鍵が抜けないときの対処法を行うことがおすすめです。
次の見出しからはすぐに行える対処法をご紹介しますので、鍵屋に依頼する前に一度試してみてはいかがでしょうか。
ゆっくり上下に動かしながら鍵を抜く
鍵が鍵穴に引っかかっているだけなら、ゆっくり少しずつ動かすことで抜ける場合があります。
まずは、下記の手順を参考に鍵が抜けないか試してみてください。
- 【鍵を抜く方法】
- 1.鍵を軽く上下に動かす。力を入れすぎると、鍵が折れたりシリンダーの破損につながるので注意しましょう。
- 2.上下に数回動かしたら、やさしく引っ張って鍵を抜く。
鍵を上下に動かすときはガチャガチャ乱暴に行うと、シリンダー内部に傷が付いてしまうこともあります。
傷が付くと鍵が回らなくなったりシリンダーの劣化につながる恐れがあるので、あくまで優しく行うことが大切です。
上記の手順を試してみても鍵が抜けないときは、次の見出しでご紹介する潤滑剤を使った方法を行いましょう。
潤滑スプレーを挿して鍵を抜く
鍵をゆっくり引き出してみても抜けないときは、潤滑スプレーを使って鍵を抜く方法を試してみてください。
潤滑スプレーは電子部品と繋がっている鍵穴に使用すると故障の原因となるため、車やバイク等に使用することは避けましょう。
- 【潤滑スプレーを挿す手順】
- 1.鍵穴と鍵の隙間から、潤滑スプレーを『シュッ』とひと吹きする。
- ノズルが細いタイプを選ぶと、隙間に挿しやすくておすすめです。
- 2.鍵を軽く抜き差しして、潤滑剤をなじませる。
潤滑剤を使用するとき、鍵が濡れていると鍵穴内部のホコリと混ざって固まり、動作不良が起こることがあるので注意が必要です。
雨の日や湿度が高いとき、鍵が濡れている状態で差し込んだ可能性がある場合は潤滑剤を使用するのはやめましょう。
また、鍵穴の内部に異物が詰まっているときも同様に潤滑スプレーを使用することはできません。
異物と潤滑剤が混ざって固まり、症状が悪化してしまう可能性があるため、異物つまりが疑われる場合は鍵屋へ依頼されることをおすすめします。
クレ556は使わず鍵穴専用潤滑剤を使う
鍵に使用できるのは、『鍵穴専用』と記載のある製品のみです。
潤滑剤というとクレ556などの市販品を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、このようなシリコンスプレーの潤滑剤は鍵穴に使うことはできません。
塗布した直後は鍵穴の動きがよくなったかのように思えますが、徐々に内部の汚れと潤滑剤が固まって鍵本体が故障する原因となってしまいます。
ただ、鍵穴専用の潤滑剤であっても製品によっては、使用できる鍵の種類が限られていることもあるため事前に取扱説明書をよく読んでおきましょう。
鍵は回るけど抜けないトラブルを業者依頼する場合
鍵は回るけど抜けないとき、無理に鍵を抜こうとすると鍵が折れたりシリンダーが破損するなど、症状が悪化してしまうことがあります。
ここまでご紹介した対処法を試してみても抜くことができなかった場合は、鍵屋に鍵抜き作業を依頼することをおすすめします。
鍵抜き作業は8,800円~20,000円程度で行うことができますが、鍵が折れていてシリンダーの分解が必要なときや、シリンダーが破損していて鍵交換が必要な場合は追加作業費用が発生することがあります。
このように行う作業によって料金が変わってくるため、まずは最低3社以上に見積を依頼することで相場の料金を知ることができます。
生活救急車で鍵が抜けない修理をした料金事例
上の見出しでもご紹介しましたが、鍵抜き作業といっても状況によって行う作業が異なるため、正確な料金に関しては現地でのお見積もりにてご案内しております。
ただ、鍵屋に依頼する前に大体の料金でもいいから知りたいという方もいらっしゃると思います。
そこでここでは、生活救急車で実際に対応した鍵が抜けない修理をした時の料金事例をご紹介します。
回りづらくなった玄関シリンダーのクリーニング
玄関の子鍵を挿しても回らないことがあるとのことでした。
原因は経年劣化で、対処法としてシリンダーのクリーニングと交換を紹介し、クリーニング作業をご依頼いただきました。
シリンダーを取り外し、分解・洗浄・注油を行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
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玄関シリンダークリーニング | 16,500円 |
合計 | 16,500円 |
玄関ドアのシリンダーメンテナンス
玄関ドアの鍵がささりにくく、回らないとのことでご依頼をいただきました。
交換して3年しか経っておらず、交換ではなく修理をご希望でした。外観を見るだけでも、かなりミシン油かサラダ油を鍵穴に塗ってそれが原因で動かなくなっているようです。
シリンダーを分解・洗浄・注油し、メンテナンスを行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関ドアシリンダー 分解、洗浄、注油 | 22,000円 |
合計 | 22,000円 |
抜き差しが固くなった鍵のメンテナンス
玄関ドアのシリンダーの動きが固いとのご依頼でした。
主に子鍵の抜き差しが固いとのことで、原因はシリンダーの経年劣化です。
対処方法としてシリンダーのメンテナンスとシリンダーの交換を提案し、シリンダーメンテナンス作業をご依頼いただきました。
シリンダーを取外して、分解・洗浄・注油を行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
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玄関ドア シリンダーメンテナンス 中作業 | 22,000円 |
合計 | 22,000円 |
玄関錠の分解洗浄
玄関の鍵が、回しにくいとのご相談をいただきました。
PR特有の異物による不具合でしたので、分解洗浄にて対応しました。
項目内容 | 料金(税込) |
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玄関ドア鍵修理 中作業 | 22,000円 |
合計 | 22,000円 |
鍵は回るけど抜けないトラブルの予防法
鍵は回るけど抜けないトラブルの発生を防ぐには、日頃からメンテナンスを行うことが大切です。
ここでは、鍵が抜けなくなるトラブルを防ぐ予防法をいくつかご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
鍵が抜けづらくなったら分解洗浄がおすすめ
鍵穴の内部にはホコリやゴミ以外にも、擦れた金属などの細かい汚れが徐々に付着していきます。
鍵が抜けづらくなったときは、鍵穴にこのような汚れが溜まっている可能性が考えられるため、鍵屋に依頼した分解清掃を行うことがおすすめです。
分解洗浄はシリンダー(鍵穴)を取り外してパーツをバラバラにする必要があるので、個人での作業は難しくなります。
分解はできても元通りに組み立てができないと鍵が正常に作動しなくなって、本体の交換が必要になることもあるので注意しましょう。
鍵屋に依頼した場合の鍵の分解洗浄費用については、次の見出しでご紹介しています。
玄関引き戸戸先錠のシリンダー洗浄
玄関引き戸戸先錠の鍵が、抜きづらいとのご依頼でした。原因は経年劣化です。
シリンダー洗浄と錠前交換をご提案し、ひと先ず本日はシリンダー洗浄を行い後日交換を検討いただくこととなりました。
項目内容 | 料金(税込) |
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シリンダー洗浄 軽作業 | 8,800円 |
合計 | 8,800円 |
鍵穴の異物・汚れを掃除して鍵が抜けなくなるのを予防
自分でできる簡単に鍵穴の掃除方法として『掃除機』、『エアダスター』、『潤滑剤』を使った方法があります。
自宅に掃除機がある場合は、鍵穴に掃除機のノズルを密着させることで、内部に溜まった汚れを分解せずに吸い出すことができます。
鍵穴の内部までしっかり掃除したいという場合は、細いノズルが付いたエアダスターを使った方法がおすすめです。
ノズルを鍵穴に差し込んで使用することで、内部の細かい汚れを外に飛ばすことが可能です。
また、万が一使用不可の潤滑剤を使ってしまったときは、鍵穴専用の潤滑剤を鍵穴からあふれる程度たっぷり注入することで洗い流すことができます。
ただ、潤滑剤を入れてから時間が経ってしまっている場合は症状が改善しないこともあるので、この場合は鍵屋に分解洗浄を依頼することをおすすめします。
差し込む鍵に鉛筆や潤滑剤を使って抜けやすくする
鍵穴にはもともと潤滑剤が塗り込まれていますが、鍵の抜き差しを行うことで徐々に減ってきてしまいます。
長年使用している鍵の動きが悪くなってきた場合は、鍵穴専用の潤滑剤を定期的に挿すことでいつでもスムーズに操作を行うことができます。
また、鍵穴専用の潤滑剤が家にないという場合は『鉛筆』を使った方法もおすすめです。
鉛筆に含まれる『黒鉛』は潤滑剤の役割をするため、鍵に塗り込むことで抜き差ししやすくすることができます。
黒鉛の量が多いほど効果が出やすいため、2B以上のものを使用するといいでしょう。
鍵は回るけど抜けないときの対処法まとめ
今回は、鍵は回るけど抜けないときの対処法をご紹介しました。
鍵が抜けない原因は主に鍵が鍵穴に引っかかっているか、鍵穴の破損が考えられます。
汚れや潤滑剤切れで鍵が抜けないときは、掃除などのメンテナンスで改善できる場合もあるので、まずは自分で修理を行ってみてはいかがでしょうか。
ただシリンダーが破損していたり、対処法を行っても改善しないときは無理せず業者に依頼することをおすすめします。
生活救急車でも、鍵が抜けないときの修理作業を承っております。現地でのお見積もりから対応しておりますので、お困りの場合はお気軽にお問い合わせください。