窓からの侵入対策に効果的な防犯グッズをお探しではありませんか?
一般的な窓ガラスはそれほど耐久性が高いわけではなく、取り付けられている鍵の防犯性もあまり期待できません。
窓の防犯性を上げる対策ではさまざまなやり方がありますが、『すぐ・手軽に』始めたいときは各種防犯グッズを使った方法がおすすめです。
そこで今回は、窓まわりの侵入対策に使える防犯グッズについてご紹介いたします。
窓は空き巣に狙われやすい場所!?防犯グッズで対策する必要性について
自宅や店舗・事務所などの防犯を考える場合、まず『玄関・勝手口』などの出入り口に対策を行う方も多いかもしれません。
しかし、空き巣などの侵入盗は実は出入口よりも『窓』を狙うことが多いため、不正な侵入を防ぐ対策では窓の防犯を行うことも非常に重要になります。
まずは、窓が空き巣に狙われやすい理由やおもな手口、窓からの侵入を防止する対策方法についてご説明したいと思います。
窓は空き巣の侵入経路で最も多い場所
空き巣や居空き、忍び込みなど侵入窃盗被害の中で、侵入経路として最も多かった場所は『窓』です。
一戸建て住宅だと『53.5%』、3階建て以下の集合住宅だと『49.5%』の侵入窃盗被害が窓からの進入によって行われているという統計もありました。
『玄関や勝手口の戸締りをしっかりしていたけれど、窓の対策をやっていなかったので空き巣に入られてしまった』などのトラブルを防止するためにも、建物の防犯を考えるときは窓への対策も忘れずにやっておきましょう。
窓の防犯性はあまり高くない?鍵が付いていても安心できるとは限らない理由とは
窓の防犯では『窓の鍵を閉めるのを忘れなければ侵入される心配はないんじゃないの?』と思う方もいらっしゃいますが、実は窓の鍵としてよく取り付けられている『クレセント錠』には防犯効果はほとんどありません。
クレセント錠は『窓の隙間をなくして室内の気密性・防音性を上げること』がおもな役割で、防犯の用途での使用は本来の目的とは異なっています。
クレセント錠しかついていない窓だと『窓ガラスを割ってしまえば外から鍵を開ける』だけで簡単に侵入できてしまうため、クレセント錠がついている窓の防犯を考えるときは 『防犯目的のクレセント錠に交換する』『ほかの防犯グッズと組み合わせる』などの方法で対策されることをおすすめいたします。
侵入経路になりそうな窓をチェック
窓は採光・換気などの目的で建物のさまざまな場所に取り付けられますが、防犯対策をする場合はその中でも『狙われやすい窓』を重点的に対策すると効果的です。
侵入経路になりやすい窓の種類や特徴をチェックして、危なそうな場所の窓にはしっかりと対策をしておきましょう。
窓の種類・場所 | 説明 |
---|---|
掃き出し窓 | 縁側やベランダなどに通じる、窓の下辺が床に接しているタイプの窓のこと。 庭木やカーテンなどで隠れやすい場所にあることが多く、人の出入りがあるため施錠忘れもよく起こる |
ルーバー窓(ジャロジー窓) | 羽状の細長い板ガラスを並べて組み合わせたタイプの窓。 ガラスが小さいため破壊しやすく、古いタイプのルーバー窓はガラス板を簡単に取り外せてしまうものもあり防犯性が低い |
見通しが悪い場所の窓 | 隣の建物との距離が近い場所の窓や、建物の北側など暗い場所にある窓など、外から見つかりにくい・身を隠しやすい場所の近くにある窓は注意が必要 |
ベランダ・テラスの窓 | 2~3階など低階層の窓は、電柱や塀などを使えば意外と簡単に侵入できてしまうことがある。 周囲にそういった足がかりになりそうなものがあるときは対策しておくと安心 |
窓からの侵入で使われることがある手口と対策方法
窓からの侵入では『ガラス破り』という、ガラスを破壊して穴をあけ、外から窓の鍵を開けて侵入する手口が使われることが多くなっています。
また、無施錠の窓から侵入するケースも非常に多いため、ふだんから必要なとき以外は窓を開けないようにしっかりと習慣づけることも大切です。
空き巣の手口を知ることで対策方法を決めやすくなったり、防犯グッズの効果を理解して使うこともできますので、これからご紹介する内容でぜひチェックしてみてください。
手口 | 説明 |
---|---|
打ち破り | ハンマー・バール・レンガブロックなどで窓ガラスをたたき割る。大きな音が鳴るが、短時間での侵入がしやすい。 また、窓ガラスにガムテープを貼ってから破ると、大きな音が鳴りにくく発見が遅れる可能性がある |
こじ破り | ドライバーやアイスピックなどで小さく穴を開けたり、特殊な工具でガラスを切り取って侵入する。 打ち破りとは異なり、音があまりしない |
焼き破り | バーナーで窓ガラスを熱してから霧吹きなどで水をかけて冷やし、急激な温度変化を加えてガラスを割る。 破壊するときに音がほとんどしない |
これらの不正侵入の対策を行う場合、たとえば下記のような対策方法が効果的です。
- ・窓ガラスの耐久性を上げて、破られるまでの時間をできるだけ稼ぐ
- ・ガラスが破られたときや窓を不正に開けられたときにいち早く気づけるようにする
いずれの方法も、100均などでも手軽に手に入れられる防犯グッズを活用して行うことができます。
窓の防犯に使える具体的な製品については、次の項目でご紹介いたします。
おすすめの窓用防犯グッズを『対策方法別』にご紹介
窓や窓ガラスはそのままの状態だと防犯性が不安なので、侵入対策などを目的とした『窓用の防犯グッズ』を活用して防犯性をアップさせてみましょう。
防犯グッズで窓の防犯性を上げる対策方法では、大きく分けると下記のようなやり方があります。
- ・防犯目的の鍵・補助錠を活用して侵入に時間をかけさせる
- ・窓ガラスを強化して破られるまでの時間を長引かせる
- ・窓ガラスの異変や不正解錠をすぐに察知できるようにする
- ・不審な人物の接近に気づきやすくして近づけさせない
ここからは、窓まわりの防犯におすすめの防犯グッズを『対策方法別』にご紹介したいと思います。
窓用防犯グッズ『補助錠』『鍵付きクレセント錠』を設置して侵入に時間をかけさせる対策
窓ガラスを破壊してクレセント錠を開ける手口の対策では、まず『窓用の補助錠』を設置する方法があります。
窓用の補助錠は工事不要で取り付けられるものが多いので、穴あけ工事ができない賃貸物件でも手軽に取り付けやすくなっています。
補助錠を設置するとクレセント錠を開けただけでは侵入できないため、建物に入り込むまでの時間を長引かせる効果が期待できます。鍵の数が多いほど侵入を長引かせやすくなるので、さらに防犯性を上げたいときは『上下2か所』に取り付ける方法がおすすめです。
また、一戸建てなど鍵を交換できる環境の場合は『クレセント錠を鍵付きにする』など、クレセント錠自体の防犯性を上げる方法でも対策ができます。
ノムラテック ウインドロックZERO
引き違い窓のレール部分に取り付けて、ストッパーの役割をする窓用の補助錠です。
黒いつまみは鍵になっており、取付後につまみを外すと解錠しにくくなり防犯効果がさらにアップします。
サッシのレールに取り付けるタイプの補助錠は取り付けられるレールの幅が決まっており、こちらは『30~45mm』が対応サイズとなりますので、購入前に設置場所のレールの幅を確認しておきましょう。
伊藤製作所 ワンタッチシマリ
サッシの引き違い部分に貼り付けて設置し、端を押すと片方が跳ね上がってストッパーになる、というシンプルな仕組みの窓用補助錠です。
白・シルバー・ブロンズなどのカラーバリエーションがあり、設置場所のサッシの色に合わせて選ぶと目立ちにくく室内で過ごすときもあまり気になりません。
設置方法は『粘着テープで貼り付けるだけ』なので誰でも簡単に取り入れられますが、こじ開けようと窓サッシを強く打ち付けるとはがれてしまう可能性もあるため、あくまで『こじ開けまでの時間を一時的にかせぐもの』と考えておいたほうがいいでしょう。
また、補助錠を取り付けることでサッシの厚みが増えるため、窓どうしの隙間が狭い引き違い窓に取り付けると窓の開閉ができなくなる場合がある点にも注意が必要です。
万能型交換用ダイヤル式クレセント錠「あかないんです」
3桁のダイヤル番号を合わせて解錠する『鍵付きクレセント錠』です。
クレセント錠を鍵付きにすると、侵入目的でガラスを破られた場合でも正しい番号に合わせないと窓の鍵を開けることができないため、侵入を遅らせる効果が期待できます。
鍵付きクレセント錠では鍵穴に鍵を差し込むタイプもありますが、頻繁に窓を開け閉めする場合はその都度鍵を持ってこなくてもその場で開けられる『暗証番号タイプ』がおすすめです。
クレセント錠の交換方法については下記のページでご紹介しておりますので、参考にしてみてください。
窓用防犯グッズ『ガラスフィルム』で窓ガラスの耐久性を上げる
窓からの侵入ではガラスを破る手口の割合が多いため、ガラスを破られにくくすることも重要な対策方法の1つとなります。
窓ガラスに防犯目的のガラスフィルム(防犯フィルム)を貼り付けると、フィルムがない状態よりもガラスが割られにくくなり、侵入に時間をかけさせやすくなります。
ガラスフィルムは『窓ガラス全面に貼る』『クレセント錠の周りにだけ貼る』やり方がありますが、より防犯性を高めたいときは全面に貼るといいでしょう。
ガラスフィルムの貼り方は、下記のページで詳しくご紹介しております。また、自分できれいに貼る自信がないときはガラス業者に依頼することもできます。
防犯フィルム CP認定 SEC-1260
内側の窓ガラスに貼って、打ち破りなどのガラス破りを対策する防犯用ガラスフィルムです。水などを使用せず、そのまま貼り付けられるタイプとなっています。
こちらの防犯フィルムはCPマークという『防犯性の高い建物部品』の認定を受けた製品にのみつけられるマークが入っており、『なるべく防犯効果が信頼できるものを選びたい』方にもおすすめです。
ただし、この製品は『透明ガラス専用』で、すりガラスや凹凸のあるガラスには対応していないため、透明ガラス以外に貼る場合は別のフィルムを選びましょう。
凹凸ガラス専用防犯フィルム500
『凹凸ガラス専用』の防犯フィルムです。侵入対策をしたい窓に凹凸の加工がある場合は、こちらを使用すると適切に貼りやすくなります。
こちらは『ガラス面を水で濡らしてからフィルムを貼る』水貼りタイプとなりますので、貼り付けるときは霧吹きやスキージーなどを用意しておきましょう。
窓用防犯グッズ『警報ブザー』で異常をいち早く検知
窓まわりに警報ブザーを設置することで、異常が起こったときに警報を鳴らして即座に住人に知らせたり、相手を威嚇して侵入や犯行を断念させる効果などが期待できます。
窓に設置できる警報ブザーでは、窓を破壊しようとしたときに鳴動する『衝撃検知タイプ』や、警報作動中に窓が開くと鳴動する『開放検知タイプ』などがあります。
エルパ 薄型ウインドウアラーム
ガラスを叩いたときの振動や割れたときの衝撃音を検知する『衝撃検知』と、本体と検知用パーツが離れたことを検知する『開放検知』の2つの機能がついた窓用警報ブザーです。
スイッチを上にスライドさせて『警戒中』モードにしておくと、衝撃や開放を検知したときに大音量のアラームが約20秒間鳴動します。
警報スイッチを入れているときに窓を開けるとブザーが鳴ってしまうため、日中など警報が必要ないタイミングでの誤作動に注意しましょう。
侵入盗を窓に近づけさせない対策におすすめの防犯グッズ
窓から入ろうとする侵入者を見つけやすくする環境を作っておくと、『見つかるかもしれない』と思わせて侵入をあきらめさせられる可能性があります。
また、空き巣などの侵入盗は事前に下見をして、盗みに入る家に狙いをつけておくことが多いといわれています。
そのときに、外から見える形で防犯グッズを設置しておくと『この家は防犯意識が高い』と思わせてターゲットから外れやすくなる効果なども期待できます。
Focondot 人感センサー ソーラーライト
掃き出し窓など侵入されやすそうな窓の外側にセンサーライトを取り付けておくと、不審な人物が窓に近づいてきたときに気づきやすくなったり、侵入者に心理的影響を与えやすくなることがあります。
こちらのセンサーライトは4面発光でより広範囲を照らせるようになっており、夜間や暗い場所の視認性をより効果的に上げることができます。
ライトの電源は上面のソーラーパネルから確保するため、電気代の心配もありません。
ただし、日陰が多い場所だとうまく充電できないため、軒下などに設置する場合は日中だけ日なたに出して充電させておきましょう。
グリーンテック 防犯の砂利
庭木や物置など身を隠しやすいものが庭にあるときは、防犯砂利を敷いておくと庭から窓に近づく人物を音で察知しやすくなります。
防犯砂利の性能は歩いたときに鳴る音の大きさでチェックできますが、防犯目的で使用する場合は『70db以上』を目安に選んでみましょう。こちらの防犯砂利は、踏むと『72db』の音が鳴ります。
窓まわりの防犯グッズおすすめ一覧まとめ
今回は、窓まわりの防犯グッズなどについてご紹介させていただきました。
窓は玄関と比べると防犯性が低いため、窓に使用できる各種防犯グッズを取り付けると窓から侵入されるリスクを減らす効果が期待できます。
窓用防犯グッズにはさまざまな種類があり、窓の場所やタイプによって適したものが異なる場合もありますので、今回ご紹介した内容も参考にしながらより適した防犯グッズを選んでみてください。