マンションの鍵の防犯対策方法がわからなくて、困っていませんか?
近年では、セキュリティが強化されているマンションが増えていますが、それでも空き巣などの被害に遭ってしまうケースがあります。
ちょっとした気の緩みが被害につながってしまう事もありますので、マンションのセキュリティを過信せず、個人でも防犯意識を高めることが大切です。
とはいっても、『防犯性の高い鍵ってどれ?』『どのような対策を行えばいいのかわからない』という方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、マンションの鍵の効果的な防犯対策方法を解説したいと思います。
鍵屋に依頼したときの費用についてもご紹介しているので、合わせてぜひチェックしてみてください。
マンションの防犯対策は必要?
空き巣などの侵入窃盗被害に遭う建物は、『戸建て住宅』というイメージがありますが、実はマンションにも被害は発生しています。
近年では、セキュリティが強化されているマンションも多くなっていますが、一人一人の防犯意識が低ければ被害に遭ってしまう可能性も高まります。
ここではまず、マンションの侵入窃盗でよく用いられる手口や、防犯性を上げるためにできることをご紹介したいと思います。
セキュリティの高いマンションでも油断は禁物
侵入窃盗の年間発生件数は、侵入経路の多い戸建て住宅が最も多いですが、低層・高層問わずマンションなどの集合住宅でも多数発生しています。
下記は、警察庁が公開している令和4年の侵入窃盗被害数の統計資料を表にまとめたものです。
4階建以上共同住宅 | 3階建以下共同住宅 | |
---|---|---|
空き巣 | 1,217件 | 2,272件 |
忍び込み | 158件 | 330件 |
居空き | 74件 | 120件 |
参考サイト:警察庁 令和4年の刑法犯に関する統計資料
建物への侵入窃盗の代表的な手口は、『空き巣』、『忍び込み』、『居空き』などがあります。
特に、住民が留守にしている間を狙って侵入する空き巣は、低層・高層どちらも年間で1,000件以上の被害数が出ています。
近年では、オートロックが付いたマンションが増えているものの、侵入犯が敷地内に入る手口として最も用いられているのが『表出入り口』です。
セキュリティが強化されている場合でも、案外簡単にマンション内に侵入できてしまうため、個人の防犯意識を高めておくことが大切です。
侵入されやすいマンションの特徴
空き巣などの侵入窃盗に狙われやすいマンションには、下記のような特徴があります。
- 【狙われやすいマンションの特徴】
- ・新築のマンション
- ・単身者向けのマンション
- ・人通りが少ない場所に立地している
- ・公園など公共施設の近く
新築や単身者向けのマンションは、住民同士がどんな人が住んでいるかを把握できていない可能性が高く、侵入者がいても気が付きづらいという特徴があります。
このようなマンションは、比較的エントランスからでも建物の中に入りやすいため、狙われる傾向がありますので注意しましょう。
また、空き巣などの侵入盗は実際に犯行に及ぶまでに何度も下見をして、建物の様子を把握するといわれています。
周りに住宅やお店などがほとんどなく、人通りが少ない場所や、長時間居座っても違和感のない公園などが近くにあるマンションは、特に注意が必要です。
マンションで窃盗被害に遭う手口とは
セキュリティが強化されているマンションでも、下記のような場所から建物内に侵入することができる場合があります。
- 【マンション内に侵入する経路】
- ・エントランスから侵入
- ・屋上から侵入
- ・門扉や塀から侵入
基本的に住民以外が入ることができないオートロックでも、住民の後ろに続いたり、業者を装うなどの方法で意外と簡単に侵入することができてしまいます。
特にマンションの住民同士の交流が少ない場合、部外者と住民との区別がつきにくくなるので、オートロックを過信しすぎるのは禁物です。
また、高層マンションであっても近くの建物を伝って屋上に侵入し、ロープを伝う、屋上の通用口扉から侵入されてしまうケースもあります。
さらに、エントランスからの侵入は難しくても、周囲の塀をよじ登る、通用口の門扉などのちょっとした隙をついてくる恐れもあるので注意が必要です。
マンション内の住宅への侵入手口
マンション内の住宅への侵入手口として多いのが、『無締まり』、『ガラス破り』、『施錠開け』となっています。
4階建以上共同住宅 | 3階建以下共同住宅 | |
---|---|---|
無締まり | 429件 | 1,064件 |
ガラス破り | 162件 | 472件 |
施錠開け | 354件 | 417件 |
参考サイト:警察庁 令和4年の刑法犯に関する統計資料
中でも半分以上の割合を占めているのが、『無締まり』が原因となっている被害です。
特に、オートロックや管理者がいるなどのセキュリティが強化されているマンションでは、そのシステムを過信して、鍵を閉めずに外出してしまう方もいらっしゃるかもしれません。
無施錠の状態なら『敷地内のゴミ捨て場に行くだけ』、『ちょっとコンビニに』など、短時間であっても被害に遭ってしまう可能性が高まりますので、外出の際は必ず施錠する事が大切です。
また、地上から侵入しやすい1~2階、屋上から侵入しやすい最上階付近は、ベランダの掃き出し窓を割って侵入されるリスクがあります。
近年ではほとんど音を立てずに窓を割って侵入する手口も増えているため、しっかり防犯対策を行っておくことをお勧めします。
3つ目は玄関の鍵を『ピッキング』や『サムターン回し』、『合鍵』によって不正に解錠する手口です。
ディスクシリンダーやピンシリンダーなどの防犯性の低い鍵を使用していると、ピッキングを用いて数分で解錠できてしまうことがあります。
玄関からの侵入を防ぐには、防犯性の高い鍵に交換する、補助錠を設置して鍵を増やすなどの対策を行っておくことがおすすめです。
マンション玄関の鍵の効果的な防犯対策
マンションの部屋への侵入手口として無締まり、ガラス破りに次いで3番目に多いのが、施錠されている玄関の鍵を不正に解錠して侵入する手口です。
近年では、セキュリティ対策が強化されているマンションも増えつつあるため、ディンプルキーなどの防犯性能が高い鍵がもともと取り付けられていることも多くなっています。
ただ、中には防犯性の低い鍵を使い続けていたり、入居者が変わっても鍵交換をしていないなど、防犯に対して無頓着な物件もあるので注意が必要です。
空き巣などの侵入窃盗被害に遭わないためにも、これからご紹介する方法を参考に、玄関の鍵の防犯対策をしっかり強化しておくことがおすすめです。
防犯性能の高い鍵に交換する
築年数の古いマンションでは、刻みキーと呼ばれる、ギザギザした形状の鍵が使用されていることが多いです。
中でも『ディスクシリンダー』や『ピンシリンダー』である場合は、手慣れた侵入盗であればものの数分で解錠できてしまうといわれています。
玄関からの侵入で無締まりに次いで多いのが、施錠開けによる被害であるため、防犯性の高い鍵への交換を行っておくと安心です。
とはいっても、防犯性の高い鍵にはどんなものがあるのかわからないという方もいらっしゃると思いますので、下記の表を参考に選んでみてはいかがでしょうか。
鍵の種類 | 特徴 |
---|---|
ディンプルキー |
・鍵の表面や側面に複数のくぼみがある鍵 ・鍵穴の構造が複雑なため、ピッキングがほとんど不可能 ・鍵違い数が多いほど、防犯性が高い |
ロータリーディスクシリンダー |
・ディスクシリンダーの後継品で、防犯性が向上 ・ピッキング耐性が高いのが特徴 ・比較的価格がリーズナブル |
登録制シリンダー |
・第三者による、不正な合鍵作成を防ぐことができる ・鍵の作成には本人確認、パスワードなどが必要 ・メーカーからのみ取り寄せが可能 |
CP認定錠 |
・CPマークが目印 ・厳しい防犯性能試験に合格した鍵 ・ピッキングやドリリングなど、さまざまな不正解錠に5分以上耐えられる |
鍵はさまざまなメーカーが販売しており、特に『MIWA』や『GOAL』、『KABA』、『WEST』などが国内では多く使用されています。
大手メーカーが展開する鍵でも、製品によって防犯性は異なりますので、カタログなどで性能をチェックしたうえで交換することがおすすめです。
また、鍵屋でも取付けられる鍵やご希望に合った鍵のご提案・ご相談にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
マンションの防犯対策を行う前の注意点
賃貸マンションの場合は、あくまで借りている部屋のため、鍵の交換を勝手に行うことはできません。
まずは、防犯性を高めたい旨を管理会社や大家さんに相談し、許可をもらってから交換を行うことになります。
物件によっては、退去時にもともと取り付けられていた鍵に戻してほしいといわれることもありますので、事前に確認し、部品は大切に保管しましょう。
また、持ち家の場合でも玄関が共用部分という扱いになっていて、個人の判断で鍵の交換を行うことが禁止されているケースもあります。
お住いのマンションの契約内容によって異なりますので、契約書を見る、管理会社に問い合わせるなど、事前に確認したうえで鍵を交換することをお勧めします。
オートロックマンションは鍵が増えてしまう
オートロック付きのマンションは、エントランス・共用部・玄関などの鍵が連動していて、1本の鍵で施錠・解錠できるようになっていることもあります。
もともと使用されている鍵よりも防犯性の高い鍵への交換を検討した場合、エントランスを含む共用部分と玄関の鍵を連動させることができないため、管理する鍵の本数が増えるという点がデメリットです。
管理する鍵の数を増やしたくないという場合は、次にご紹介する、キーレス錠への交換を検討してみてはいかがでしょうか。
より防犯性を高めるならキーレス錠
従来の鍵のように鍵穴がないキーレス錠は、ピッキングなどの不正解錠を行うことができなくなるため、より防犯性を高めることができます。
解錠方法は『暗証番号』、『カードキー』、『リモコンキー』、『指紋認証』などから選ぶことが可能です。
中でも、暗証番号錠や指紋認証は物理的な鍵を持ち歩く必要がないため、紛失のリスクも避けられるというメリットがあります。
オートロック機能が搭載されているタイプのキーレス錠なら、無施錠が原因による空き巣被害への対策にも効果的です。
『よく鍵を掛け忘れてしまう』という方は、オートロック機能が搭載されているタイプを選ぶといいでしょう。
補助錠を追加して鍵を増やす
空き巣などの侵入盗は、10分以上の時間がかかる場合、7割が侵入を諦めるというデータがあります。
これに基づき、効果的な防犯対策を行うには『侵入までにどのくらい時間を稼げるか』が重要なポイントとなってきます。
補助錠を取り付けて鍵の数を増やすことで、侵入までの時間を伸ばすことができるため、諦めさせる効果があります。
補助錠は、ホームセンターやインターネットショップで購入できる簡易的なものを取り付ける方法と、鍵屋に依頼して本格的な鍵を増やす方法の2パターンから選ぶことが可能です。
賃貸マンションなどで、鍵を増やすことが難しい場合は、ドアに穴を開けずに取り付けられる製品もありますのでチェックしてみてはいかがでしょうか。
防犯サムターンを取り入れてサムターン回し対策
サムターン回しはドアスコープやドアポストを取り外したり、ドアに穴を開けて特殊な工具を差し込み、室内側のツマミ(サムターン)を直接操作して解錠する手口です。
この手口が用いられた場合、いくら鍵穴の防犯性を高めていても防ぐことができないため、『サムターンカバーを付ける』、『防犯サムターンに交換する』などの対策を行っておくと安心です。
サムターンカバーは、粘着テープやネジで簡単に取り付けることができるため、賃貸マンションでも取り入れやすい対策方法となっています。
一方で、より効果的な対策を検討している場合は、防犯サムターンへの交換も検討してみてください。
防犯サムターンについては、こちらの『防犯サムターンの種類と特徴!効果や交換費用を解説』のページで詳しくご紹介しておりますので、合わせてチェックしてみてはいかがでしょうか。
マンション窓の鍵の効果的な防犯対策
マンションの高層階に住んでいる場合、『こんな場所から侵入されることはない』といった先入観から、窓の鍵を開けっ放しで出かけてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、マンションの部屋に侵入する手口で無締まりに次いで多いのが『ガラス破り』による被害となっています。
塀を踏み台にしたり、近くの建物を伝う、屋上から下りるなど、2階以上の部屋であっても、侵入されるリスクはあるので注意が必要です。
次の見出しからは、マンションの窓の鍵の防犯対策方法をご紹介しますので、是非参考にしてみてください。
クレセント錠を鍵付きに交換する
窓についているクレセント錠は実は鍵ではなく、窓と窓を密着するための『締め金具』となっていて、ほとんど防犯効果はありません。
窓を割られてしまえば、簡単に開けることができてしまうため、鍵付きのクレセント錠に交換しておく方法がおすすめです。
鍵付きのクレセント錠は、『ダイヤルタイプ』と『シリンダータイプ』の主に2種類から選ぶことができます。
クレセント錠の交換はDIYでも行うことができますが、手順を間違えてしまうと窓を外すなどの作業が必要となりますので、不安な場合は鍵屋への依頼もご検討ください。
補助錠を設置する
賃貸マンションでクレセント錠の交換が難しい場合や、クレセント錠の交換に加えてより防犯性を高めたいときは、補助錠の取り付けもおすすめです。
窓用の補助錠は、ホームセンターやインターネットショップなどで販売されており、自分で簡単に取り付けることができます。
粘着テープで取り付けるタイプや、窓サッシに挟んで固定するタイプなど、さまざまな製品が展開されているので使いやすいものを選びましょう。
窓サッシに挟み込むタイプは、ツマミが取り外せるものを選ぶと、より防犯性を高めることができるのでおすすめです。
マンションの鍵交換・取り付けを鍵屋に依頼する場合
マンションの鍵の防犯性を高めるために、鍵交換や鍵の取り付けを検討している場合、鍵屋でも作業を行うことができます。
鍵屋で交換や取り付けを行う場合、どのような作業を行うかや使用する部品によって料金が異なるため、詳しい費用については現地でご案内しております。
ただ、どのくらいの費用がかかるのかわからないと依頼しにくいと感じる方もいらっしゃると思うので、生活救急車で対応した場合の料金表や施工事例をご紹介したいと思います。
マンションの鍵交換・取り付け作業料金表
生活救急車で、マンションの鍵交換・取り付け作業を行う場合の基本料金表をご紹介します。
鍵屋への依頼を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
作業内容 | 作業料金(税込み) |
---|---|
鍵交換(開きドアタイプ) | 11,000円+部品代 |
新規取付 | 27,500円₊部品代 |
スチール扉へ取付 | 11,000円~ |
クレセント錠交換 | 11,000円+部品代 |
マンションの鍵交換を行う場合、11,000円+部品代の料金で基本的に行うことができます。
部品代は取り付ける鍵の種類によって異なり、ディンプルキーや登録制の鍵など、防犯性の高い鍵を選んだ場合はその分総額費用も高くなります。
一方で、鍵の取り付けを行う場合は、扉に取り付け穴を開ける加工作業が発生するため、27,500円+部品代となっています。
ドアにアルミ・スチールなど加工が難しい素材が使用されているときは、別途加工作業費が発生することもありますので、詳しくはお見積りをご覧ください。
次の見出しでは、より詳しい料金についてご紹介しているので、合わせてチェックしてみてください。
マンションの鍵交換・取り付け施工事例
鍵屋にマンションの鍵交換・取り付け作業を依頼した場合、現場の状況によって行う作業や費用が異なるため、正確な料金に関しては現地でのお見積りにてご案内しております。
ただ、依頼する前に大体の料金でも知っておくと安心できると思うので、ここでは生活救急車で実際に対応した、マンションの鍵交換・取り付け作業の費用事例をご紹介します。
防犯対策目的のクレセント錠交換
クレセント錠の交換依頼で、訪問しました。
防犯上気になっているとのことで、鍵付きのクレセント錠に交換しました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
クレセント錠交換 | 11,000円 |
KAKEN 部品代 | 4,400円 |
合計 | 15,400円 |
引越しに伴う鍵交換
引越しに伴う、鍵交換のご依頼をいただきました。
GOALのピンシリンダーがついており、マンションのエントランスキーと共通とのことでしたが、防犯性を上げるためにディンプルシリンダーに交換しました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関ドアシリンダー交換 | 11,000円 |
KABA 部品代 | 22,000円 |
合計 | 33,000円 |
引越しに伴う鍵交換
玄関の鍵交換をご検討されていて、ご相談をいただきました。
お引越しによる鍵の交換希望で、せっかくなら防犯性の高い鍵に交換したいとのことでした。
登録制の鍵をご提案し、交換させていただきました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関 シリンダー交換 | 11,000円 |
KABA 部品代 | 35,200円 |
合計 | 46,200円 |
玄関錠の新規取付
マンションの玄関の鍵が1つしかついていないため、防犯のために増やしたいとのご依頼をいただきました。
防犯性の高い鍵を検討しているとのことでしたので、V18シリンダーの取り付けを行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関鍵新規取付 面付錠 | 27,500円 |
GOAL 部品代 | 23,100円 |
合計 | 50,600円 |
玄関ドアの新規鍵取付
鍵の新規取付をご希望でした。
抑止力も高めた防犯のためとのことで、補助錠としてディンプル錠の取り付けを行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関 新規取付 面付錠 | 27,500円 |
玄関 新規取付 スチール製扉へ取付 | 11,000円 |
GOAL 部品代 | 19,800円 |
合計 | 58,300円 |
マンションの鍵の防犯対策は生活救急車にお任せください!
マンションの鍵の防犯対策を検討している場合は、鍵屋に依頼して交換・取り付け作業を行うことができます。
鍵屋に依頼した場合の費用については、行う作業内容や使用する部品によって変わってくるため、まずはお見積りをご利用ください。
生活救急車では、出張料・見積料・キャンセル料は基本的に無料で承っております。
『まずは料金が知りたい』『どのような鍵が取り付けられるのか知りたい』といった場合でもご対応可能ですので、お気軽にお問い合わせください。