『ドアが勢いよく閉まる』、『ドアを閉めると異音が鳴る』など、ドアの不調が起こっているときはドアクローザーが原因となっているかもしれません。
ドアクローザーに不具合が発生しているときは自分で改善できる場合もあるので、すぐにでも修理したいという方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
そこで今回は、ドアクローザーの修理方法や業者に依頼した場合の費用についてご紹介したいと思います。
ドアクローザーの症状別の修理可否について
ドアクローザーはドアの開閉をスムーズ行うための装置で、玄関や勝手口などの扉に主に取り付けられています。
ドアクローザーの劣化が原因で起こる症状には下記のようなものが挙げられますが、症状によって、修理で対応できるものとできないものがあります。
- 【ドアクローザーで起こる不具合】
- ・ドアが勢いよく閉まる
- ・ドアが閉まらない
- ・ドアクローザーから異音がする
リンク先の見出しでは、それぞれの症状についての修理方法についてご紹介します。
ドアがバタンと閉まる場合
ドアが突然勢いよくバタンと閉まるようになってしまったときは、下記の原因が考えられます。
原因によって修理できる場合とできない場合があるので、確認してみましょう。
- 【ドアがバタンと閉まる原因】
- ・調節ネジの緩み
- ・ドアクローザーの油漏れ
ドアクローザーがバタンと閉まる原因が調節ネジのゆるみである場合は、ネジを締め直すなどの調節を行うことで改善する事ができます。
一方で、油漏れが起こっている場合は寿命がきているサインのため、修理では対応できず、新しいドアクローザーに交換が必要です。
ドアクローザーが取り付けられている周辺に油が垂れていないか確認してみて、漏れていない場合は一度ドアクローザーの速度調節で様子を見ましょう。
速度調整方法は下記リンク先の見出しでご紹介しているので、参考にしてみてください。
ドアが閉まらない場合
『ドアが閉まらない』、『閉まる速度が遅い』、『途中で止まってしまう』という場合も、ドアクローザーが原因となっている可能性が考えられます。
- 【ドアが閉まらない原因】
- ・ドアクローザーの油圧変化
- ・ドアクローザーの調節ネジを締めすぎてしまった
- ・ドアクローザーの油漏れ
- ・蝶番の歪み
冬の時期になるとドアの開閉が遅くなったり、閉まらない場合は、冷えた空気で油が固くなっている可能性があります。
ただ、これは自然現象となりますので、修理や調整は不要です。
2つ目の原因としては、ドアクローザーの調節を行う際にネジを締めすぎてしまった可能性が考えられます。
ドアの締まる速度が速くて調節したという場合は、締めすぎの場合がありますので再度調節を行いましょう。
また、ドアクローザー以外にもドアを固定している『蝶番』と呼ばれる部品のネジが、長年ドアを開閉することで徐々に緩んでドアが歪み、閉まらなくなっている可能性が考えられます。
ドアがドア枠にぶつかって閉まらない、閉まりにくいときは蝶番の調整で改善することができます。
速度・蝶番の調節を行っても症状が改善されないときは、ドアクローザーの故障が考えられ、この場合は修理が行えないので新しいものに交換する必要があります。
ドアクローザーから変な音がする
ドアクローザーから、『バキッ』、『ギー』などの異音が発生しているときは下記のような原因が考えられます。
- 【ドアクローザーから異音がする原因】
- ・ドアクローザーの取付ネジの緩み
- ・アーム部分のグリスが切れている
- ・ドアクローザーが破損している
- ・ドアクローザーの油漏れ
ドアクローザーを取り付けているネジが緩んでしまうと、ブラケットやアームなどの部品に本来かからないはずの負荷がかかって異音が発生している可能性があります。
取付ネジが緩んだり、ドアクローザー本体が外れかけている場合は取り付け直すことで改善することができます。
また、ドアクローザーのアーム部分には元々グリスが塗られていますが、長年使用することで徐々に減り、滑りが悪くなることで異音が発生することがあります。
この場合はグリスの塗り直しにて改善することができるので、自分で挑戦してみてはいかがでしょうか。
さらに、ドアクローザーが破損していたり、油漏れなどの経年劣化が原因で異音が発生することもあります。
この場合は修理で対応することができないため、新しいドアクローザーへの交換が必要です。
ドアクローザーの故障原因
ドアクローザーの修理・交換を行うためにはまず、故障している原因を調べる必要があります。
原因がわかれば自分で修理を行うだけで症状が改善する可能性もあるため、まずは不具合の原因を特定しましょう。
次の見出しからは、ドアクローザーが故障する原因をご紹介します。
部品の経年劣化や破損
ドアクローザーの耐用年数は約15~20年程度とされていて、長年使用することによって部品や本体が劣化して不具合が生じる原因となります。
ドアクローザーの経年劣化による故障で、最も分かりやすい症状としては『油漏れ』があります。
ドアクローザーからポタポタ垂れてきたり、取付けているドアにべったり油が垂れた跡が付いているようなら交換のサインです。
また、油漏れが起こっていなくてもドアクローザーの内部部品が摩耗したり、破損することによって不具合が発生することもあります。
油漏れや内部部品の劣化・破損は修理にて対応することができないため、新しいドアクローザーへの交換を検討しましょう。
潤滑剤・グリス切れ
ドアクローザーのアーム部分にはもともと潤滑剤・グリスが塗られていますが、何度も開閉を繰り返すことで徐々に減ってきます。
グリスが切れてしまうと、開閉操作を行う際に『ギー』といった異音が発生します。
異音が発生している場合は、グリスを塗り直すことで改善される場合がほとんどなので自分で修理を行うことも可能です。
グリスの塗り直し方は、下記の見出しでご紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
スピード調整弁のゆるみや締め過ぎ
ドアクローザーの側面には、ドアが閉まる速度を調節することができる『スピード調整弁』と呼ばれるネジが設置されています。
このネジが緩んでしまうとドアが勢いよく閉まるようになったり、反対にネジを締めすぎるとドアが途中で止まって閉まらないといった症状が発生する原因になります。
ドアクローザーの速度調整は非常に繊細で、少し回しすぎてしまっただけでもドアの速度が大きく変わってしまうため、自分で調節を行うときは注意が必要です。
ネジの緩みや締めすぎが原因となっている場合は、適切な具合に調節することで症状を改善する事が可能です。
ドアの開閉時に力をかけている
『ドアを乱暴に締めている』、『ドアの開閉時に力をかけて無理やり行っている』など、ドアの使用方法が故障の原因となることがあります。
ドアクローザーは基本的に自然に閉まる艇で作られているためドアの開閉に力をかけてしまうと、部品にかかる負荷が大きくなって、劣化・破損して壊れてしまいます。
一般的にドアクローザーは約20万回の開閉を行うことができるようになっていますが、使い方によっては寿命が縮まって耐用年数より早く不具合が発生する原因となります。
ドアクローザーから油漏れが起こっている場合は故障しているサインとなりますので、新しいものに交換しましょう。
自分でできるドアクローザーの修理方法
ドアクローザーが故障している原因がわかったら、自分で修理を行うことで改善できる場合があります。
中でも速度調整やグリスの塗布などは比較的簡単な作業となるため、DIY初心者の方でも挑戦しやすいと思います。
自分でドアクローザーの修理をしようと考えている方は、次の見出しからご紹介している方法をぜひ参考にしてみてください
速度調整ネジを締める・緩める
ドアが閉まるのが速い・遅い場合は、ドアクローザーの『速度調整ネジ』を使って調節することができます。
ドアクローザーの速度調整ネジには主に3種類があり、どのネジを回すかによって速度が変化する位置が異なります。
(※ネジの数やネジの位置、速度が変化する位置は製品によって異なることがあります。詳しくはドアクローザーの取扱説明書をご覧ください。)
【ドアクローザーのネジの種類】
ネジの種類 | 速度が変化する位置 |
---|---|
第一速度調整弁 | 閉まり始め |
第二速度調整弁 | 中間地点 |
第三速度調整弁 | 中間~ドアが閉まるまで |
速度調節を行いたい位置が決まったら、速度を早くしたい場合は『反時計回りに』、速度を遅くしたい場合は『時計回り』にネジを回して調節します。
ネジを調節するときに注意したいのが、『ネジを回しすぎないこと』です。
一度に締めすぎてしまうとドアが開かなくなってしまったり、逆に緩めすぎるとネジが取れて油が漏れてしまう原因となります。
内部の油が漏れると故障の原因となり、交換が必要になってしまうので、10~20度程度を目安に少しずつ回したら、その都度動作確認を行いながら調節しましょう。
自分で調節するのが難しく感じるときは、専門の業者に依頼するのが安心です。
潤滑剤・グリスを塗り直す
ドアクローザーから異音が鳴っているときは、アーム部分にグリスを塗り直すことで症状が改善されることもあります。
塗布できるグリスは、乾燥性の低いオイルタイプを使用するのが効果的です。
反対にCRC潤滑剤などを塗布してしまうと、もともと塗られていたグリスが落ちて異音が大きくなってしまうため注意しましょう。
グリスが準備できたら、ドアクローザーのリンクとアームが連結している部分に塗り込みます。
高所での作業となるので、ケガには十分に注意して行ってください。
蝶番・蝶番を調整する
ドアが閉まらないという症状が起こっている場合は、蝶番の取付ネジが緩んでドアが傾いている可能性が考えられます。
蝶番のネジは自分で締め直すこともできますが、扉がどの向きに傾いているのかなど、症状をよく見てから適切なネジを締め直すことが必要です。
【調節ネジの種類】
種類 | 調節できる向き・位置 |
---|---|
上下調整ネジ |
右回し→ドアが上がる 左回し→ドアが下がる |
左右調整ネジ |
右回し→吊元側に寄る 左回し→開き側に寄る |
前後調整ネジ |
右回し→後ろへ移動 左回し→前へ移動 |
ネジの種類や調節できる位置に関しては、取り付けられているドアによって異なる場合があります。
詳しい調整方法は、取扱説明書やメーカーの公式サイトなどでご確認下さい。
また、自分で調整するのが難しく感じるときは、専門の業者への依頼がおすすめです。
ドアクローザーの修理を業者に依頼した場合の費用
ドアクローザーの修理を業者に依頼した場合、『ドアクローザーが取れてしまった』、『速度調整をしてほしい』といった軽度の作業なら8,800円~22,000円程度の費用で行うことができます。
一方で『ドアクローザーから油が漏れている』、『ドアクローザーが破損してしまった』などの交換が必要となる場合は、35,000円~50,000円程度の費用がかかってきます。
どのような作業が必要になるかや作業費用については現場の状況を確認する必要があるため、正確な費用に関しては現地見積となります。
ただ、依頼する前に大体の料金がわかっていると安心できると思うので、生活救急車で対応する場合の料金表や実際の作業事例をご紹介したいと思います。
ドアクローザーの修理料金表
生活救急車で、ドアクローザーの修理を行う場合の基本料金表をご紹介します。
鍵屋への依頼を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
作業内容 | 作業料金(税込み) |
---|---|
ドアクローザー 修理・調整 | 8,800円~ |
ドアクローザー 油漏れ取替え | 16,500円₊部品代 |
ドアクローザー 交換 | 16,500円₊部品代 |
ドアクローザー修理の施工事例
鍵屋にドアクローザーの修理を依頼した場合、現場の状況によって行う作業や費用が異なるため、正確な料金に関しては現地でのお見積りにてご案内しております。
ただ、依頼する前に大体の料金でも知っておくと安心できると思うので、ここでは生活救急車で実際に対応したドアクローザーの修理作業の費用事例をご紹介します。
玄関のドアクローザー修理
玄関ドアクローザーのビスが外れてしまい、扉が閉まらなくなってしまったとのことでお伺いしました。
ブラケットのビスが3本外れており、向きが変わってしまったため扉が閉まらない状態でした。
応急処置として、扉が閉まる状態にさせていただきました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
ドアクローザー修理 軽作業 | 8,800円 |
合計 | 8,800円 |
ドアクローザーの調整
店舗様の出入口ドアクローザーの不調により、ご相談をいただきました。
ドアクローザーの取り付けが悪く、正常にドアの開閉ができない状態でした。
ドアクローザーの調整作業にて対応いたしました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
店舗 ドアクローザー調整 中作業 | 18,700円 |
合計 | 18,700円 |
ベランダのドアクローザー修理
ベランダドアクローザーアーム部のネジ外れにより、ドアの開閉がしづらいとのことでご相談をいただきました。
ドアクローザーアーム部の付け直しと、グリスアップを行いました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
ベランダドアクローザー修理 中作業 | 22,000円 |
合計 | 22,000円 |
玄関のドアクローザー交換
玄関扉の閉まるスピードが速く、大きな音を立てて閉まるとのことでした。
経年劣化により、ドアクローザー本体からオイルが漏れ、油圧ブレーキが効いていない状態でした。
ドアクローザー全体の交換にて対応いたしました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関 ドアクローザー交換 | 16,500円 |
RYOBI 部品代 | 18,700円 |
合計 | 35,200円 |
油漏れによりドアクローザー交換
ドアクローザーから油がポタポタ落ちており、扉が勢いよく閉まる状態でした。
経年劣化による使用期限切れで、交換サインの油漏れと扉が勢いよく閉まる症状になっていました。
既存のドアクローザーは廃盤品のため、別メーカーの製品に交換いたしました。
項目内容 | 料金(税込) |
---|---|
玄関 ドアクローザー交換 | 16,500円 |
RYOBI 部品代 | 25,300円 |
合計 | 41,800円 |
ドアクローザーの修理・交換なら生活救急車にお任せください
ドアクローザーの修理は自分で行うこともできますが、失敗してしまうと症状がさらに悪化して交換が必要になってしまう事もあります。
交換費用は修理費用に比べて高額になってしまうことが多いため、できるだけ初期症状の段階で修理することがおすすめです。
生活救急車でも、ドアクローザーの修理・交換作業を承っております。現地での無料のお見積りから対応しておりますので、一旦料金が知りたいという場合でもお気軽にお問い合わせください。